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唐辛子は健康に良い?悪い?カプサイシンの効果について知りましょう。




唐辛子で長生き?

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辛いものが好きという人は結構多いですよね。

夏に辛いものを食べると、汗をたくさんかいて、
体温を下げることができますし、冬に辛いものを食べれば、
体温が上がって寒さを吹き飛ばすことができます。

そして、辛いものが好きな人には
嬉しい研究結果があるんです。

中国の北京大学公衆衛生大学院の研究チームが
イギリスの医学誌「BMJ」に発表した研究結果によると、
中国の一般市民約48万7300人を対象に調査した結果、
辛い料理を週3回以上食べている人は、
週1回未満の人と比べると、
死亡リスクが14%も低いことがわかったんです。

この結果は男女差はなく、アルコールを飲まない人は
特に死亡リスクに大きな差が見られているとのことです。

そして、死因別に見ると、がんや心臓病、肺炎などの
呼吸器の病気のリスクが低くなっています。

辛い料理を食べると死亡リスクが低くなる理由は、
唐辛子に含まれるカプサイシンの作用によるものではないか
と推測されていますが、研究チームは
「死亡リスクの低下はカプサイシンによるものと
断定するのは時期尚早」と述べています。

唐辛子は健康に悪い面も

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北京大学の研究で、辛い料理を食べると死亡リスクが下がり、
長生きにつながることがわかりましたが、
唐辛子に含まれるカプサイシンには、
体脂肪の燃焼や体温の上昇作用、食欲増進効果、
抗酸化作用などがありますので、
カプサイシンを摂ると健康に良いというのは
間違いではありません。

ただ、唐辛子のカプサイシンは、
健康に良い事ばかりではないのです。

カプサイシンは唐辛子の辛味成分ですので、刺激が強く、
食べ過ぎる胃や腸の粘膜を荒らしてしまうんです。

辛いものを食べると下痢になるという人がいますが、
カプサイシンが腸の粘膜を刺激してしまうために
下痢が起こるんです。

また、カプサイシンの刺激によって、
脳にアドレナリンが分泌されすぎて、
脳細胞にダメージを与えることもあります。

さらに、カプサイシンの大量摂取は
がんを誘発するという研究結果もありますので、
辛いものは「必ず健康に良い」というわけではないのです。

適量を守って食べよう

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辛いものを食べると健康に良く、
死亡リスクを下げることができるけど、
辛味成分であるカプサイシンは健康に悪いこともある。

結局、唐辛子は健康に良いのでしょうか?悪いのでしょうか?

唐辛子は食べ過ぎずに適量を守れば健康に良いと思います。

カプサイシンは過剰に摂取すると、
死亡するリスクがあるほど毒性が強いものです。

体重1kgあたり60~75mgに相当するカプサイシンを摂取すると、
死亡するリスクがあるとされています。

つまり、体重50kgの人が3000~3750mgのカプサイシンを
一度に食べると危険というわけです。

でも、唐辛子1gに含まれるカプサイシンは3mgで、
赤唐辛子1本は0.5~1g程度になりますので、
カプサイシンを3000mg摂取するには、
赤唐辛子を1kg(1000本)以上
食べないといけないことになりますので、
普通に食べている分には心配要りません。

また、脳への影響やがんの誘発に関しても、
日常的に激辛料理を食べ続けずに、
日本人の一般的な食生活を送っていれば、
特に影響はないでしょう。

ただ、ダイエット目的などで
カプサイシン入りのサプリメントを飲んでいる場合は、
摂取量は必ず守るように気をつけてくださいね。





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2015年9月15日 | カテゴリー:食生活

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