地面が上下に動く感じがして上手く歩けない…ふわふわめまいは不安や恐怖心で症状が強くなることも。
普通の速度で歩くのが困難な“揺れ感”
めまいと言われると、
目の前がグルグル回り横になって天井が回っているような
症状や、立ちくらみを想像するかもしれませんが、
意外に多いのが、医学的には浮遊性または
浮動性めまいと呼ばれる「ふわふわめまい」です。
歩いている地面が急にがくんと下がるような感じ、
もしくは地面が持ち上がるような感じがし、
足元がおぼつきません。
一瞬、地面が揺れたのかめまいなのか判断がつかず、
恐怖を感じます。
または、まっすぐ歩けず左右どちらかに
寄っていってしまったり、
船酔いのように気分まで悪くなったりします。
不安や恐怖心によって症状が強くなることもあります。
パニック障害との関係は
このような症状を抱えながらも、
通勤や通学を普段どおりに続けている人は大勢います。
しかし、一人ではよろよろとしか歩けないような状態で、
駅のホームや車道近くも歩かなくてはなりません。
いつフワッと足元が揺らぐかわからず、恐怖心が募り、
電車や車が近くを通るような場所や、人ごみにいると、
動悸が激しくなったり過呼吸のような症状を
起こしたりすることがあります。
逆に、別の症状で医師からパニック障害と診断された人が
ふわふわめまいを起こすケースもあり、
パニック障害の症状の一つとも考えられています。
回転性めまいと比べて原因が特定されづらい
めまいを症状とする疾患は多く存在しますので、
眼底、三半規管、頚椎、脳など疑わしい箇所は全て検査しますが
なにも異常が見つかりません。
最終的にはメチコバールなどを処方され、
しばらく様子を見てくださいと言われることになります。
明らかに症状が出ているのに、原因も治療法もわからず、
患者さんの不安は増すばかりでしょう。
しかし、病院の対処としては、
これ以上にやりようがないとういうのも事実なのです。
逆に考えれば、血圧が病的に高かった訳でも、
目や耳に異常があった訳でも、脳や頚椎に腫瘍や血栓があった
訳でもないのですから、多少長いつきあいになっても、
落ち着いてこのめまいと向き合って行けば良いのだと
とらえましょう。
出口が見えなければ心療内科に相談してみよう
心療内科のない病院で検査を受けた場合は、
異常がなかった先に「心療内科を受診してみては」と
薦めてもらえることは稀です。
パニック障害との関連もありますし、
心因性である可能性は非常に高いので、
心療内科で適切な治療を受けられるかもしれません。
また、鍼治療が非常に有効である場合があります。
一度の施術ですっかり治ってしまうことも。
鍼治療を検討する場合は、
事前に自律神経系の治療が得意かどうか調べて行くと良いでしょう。