寒い冬は、血糖コントロールが悪くなりやすい!糖尿病の人は注意が必要です。
冬は糖尿病が悪化しやすい季節
冬は血圧の変動が激しく、
脳卒中や心筋梗塞になりやすい季節ですが、
糖尿病も悪化しやすい季節なんです。
冬は、なかなか血糖コントロールが
うまくいかない傾向にあります。
冬に血糖コントロールがうまくいかない理由には、
食事面と運動面の2つがあります。
まず、食事面ですが12月に入ると忘年会などで
外食や飲酒の機会が増えますし、
その後はお正月、新年会と続くため、
普段よりも食事量や飲酒量が増えてしまうことが多いため
血糖コントロールが悪くなると考えられています。
いつもは厳格にカロリー計算をして、
食事療法を行っている人でも、
年末年始は「少しくらいなら」、
「せっかくのお正月だし」などの理由で、
羽目を外してしまいがちになるんです。
次に運動面ですが、冬は気温が低いので、
どうしても室内で過ごす時間が長くなりますし、
日が短くなるため、運動量が低下してしまいます。
そのため、血糖値が高くなってしまうのです。
息で血糖測定できる!?
糖尿病の治療には、血糖値の把握が欠かせません。
特に、糖尿病の治療を開始したばかりの頃は、
血糖値が安定していませんので、
食前食後の血糖値を毎日測定する必要があります。
ただ、血糖値を測定するには血液が必要で、
指先に小さな針を刺して採血しなければならず、
痛みを伴うため、敬遠されたり、
治療途中で治療を放棄する要因になったりします。
でも、近い将来には息を吐くだけで
血糖値が測定できるようになるかもしれません。
アメリカのウェスタン・ニューイングランド大学医学部は、
吐いた息の中に含まれる
アセトンという物質の含有量を測定することで、
血糖値がわかる装置を開発しました。
この測定器が実用化されれば、痛みがなく、
しかも簡単に血糖値を測定できるようになるため、
糖尿病を積極的に治療しようとする人が
増えるかもしれませんね。
血糖値を下げる運動方法は?
血糖値を下げるには、運動療法が必要ですが、
寒い冬に運動するのはちょっと億劫に感じますよね。
しかも、糖尿病治療には有酸素運動が適していますが、
有酸素運動は最低20~30分続けないと、
効果が出ないというのは皆さん聞いたことがありますよね。
運動習慣のない人が20~30分も運動をするのは、
なかなか大変だと思います。
ところが、最近の研究で有酸素運動は
1回に連続で20~30分行わなくても、
数回に分けて合計で20~30分行えば、
連続で運動した時と同じ効果が得られることがわかりました。
これは、運動嫌いの人にとっては朗報ですね。
また、運動する時間ですが、
食後1時間以内が効果が最も高いそうです。
つまり、毎食後10分ずつウォーキングや
サイクリングなどの有酸素運動を行えば、
効率よく血糖値を下げられるということですね。
1回10分の運動だったら、
寒い冬でも続けられると思いませんか?
「冬は血糖コントロールが悪くなる」ということを認識して、
普段以上に血糖コントロールに気をつけるようにしましょう。