イメージ画像

アトピー性皮膚炎はなぜ起こる?アトピー性皮膚炎の原因を知りましょう。




アトピーはなぜ起こる?

161128-5

アトピー性皮膚炎に悩んでいる人は多いですよね。

厚生労働省の調査によると、
アトピー性皮膚炎の患者さんは45万人以上いるとされています。

これは、病院を受診した患者数ですので、
病院を受診するまでには至らないような人を含めると、
もっと患者数は多いと考えられています。

アトピー性皮膚炎はなぜ起こるのでしょうか?

アトピー性皮膚炎が発症するには、
3つの素因が関係しています。

1つ目は、アレルギーの病気を持っていることです。

本人がぜんそくやじんましん、
食物アレルギーなどのアレルギーを持っていると、
アトピー性皮膚炎を発症しやすくなります。

本人だけでなく、家族がアレルギーを持っていることでも、
発症リスクは上がります。

2つ目は、体質です。

アトピーは免疫物質
「IgE抗体を作りやすい」体質を持っていると、
アトピーの発症リスクが高くなります。

3つ目が皮膚のバリア機能です。

アトピー性皮膚炎の人は、
皮膚のバリア機能が低下しやすいのです。

皮膚の天然保湿因子の1つである
フィラグリン遺伝子に異常があると、
皮膚が乾燥しやすくなります。

乾燥肌になるとかゆみが起こりやすいですし、
皮膚のバリア機能が低下すると、
アレルゲンが入りやすくなるのです。

アトピーの環境要因

151222-4

アトピー性皮膚炎は、
先ほど紹介した3つの素因に環境要因が加わることで、
発症します。

アトピー性皮膚炎を発症させる環境要因には、
様々なものがあります。

代表的なものは、特定の食物やダニ、ホコリ、
カビ、花粉、動物の毛などですね。

これらのものは、アレルゲンになります。

アレルゲンが体内に入ると、IgE抗体を作って、
皮膚に炎症が起こり、アトピーの症状が出てきてしまうのです。

また、アレルゲン以外の刺激でも、
アトピー性皮膚炎が悪化することがあります。

アトピーを悪化させるアレルゲン以外の刺激には、
自分の汗や衣服の摩擦、皮膚の乾燥、化粧品などがあります。

これらは、皮膚のバリア機能が低下することで、
炎症を起こして、アトピーを悪化させることがあるのです。

アトピーは大気汚染でも発症する?

161128-6

アトピーを引き起こすアレルゲンには、
先ほど紹介したように食物やダニ、ホコリ、カビ、
花粉、動物の毛などがありますが、
大気汚染もアレルゲンになることがわかりました。

東北大学大学院の医学系研究科の山本教授らの研究グループは、
大気汚染物質が原因でアトピーを引き起こすメカニズムを
解明したと発表しました。

大気汚染の原因物質であるダイオキシンが、
皮膚の表面で「AhR」というタンパク質と結合すると、
神経を成長させるタンパク質である「アルテミン」が生成されます。

このアルテミンはかゆみを引き起こして、
皮膚のバリア機能を壊して、
アトピー性皮膚炎を引き起こすというのです。

食物やダニ、ホコリ、カビ、花粉、動物の毛などのアレルゲンは、
日常生活の中でも気をつけていれば、
何とか排除することができますが、
大気汚染は個人の力で排除することができません。

この研究をきっかけに、
大気汚染によるアトピーの発症を抑えられる薬や方法が
開発されるのを待つしかないですね。





タグ



2016年11月28日 | カテゴリー:皮膚の病気

あわせて読みたい関連記事