汗は皮膚トラブルの原因に!汗をかいたら、こまめにケアをしましょう。
汗で金属アレルギー
気温が上がり、汗をかく機会も増えてくる季節ですね。
汗は体温調節の役割をしますし、
老廃物の排出や新陳代謝の促進に役立つものですので、
汗をかくことは健康に良いのですが、
汗をかいてそのまま放っておくと、
皮膚トラブルの原因となります。
汗による皮膚トラブルというと、
あせもを思い浮かべると思いますが、
あせも以外にも汗によって起こる皮膚トラブルはあります。
まずは、金属アレルギーです。
金属アレルギーは、
その名のとおり金属によるアレルギーですが、
金属そのものがアレルゲンとなるわけではありません。
金属から溶け出した金属イオンが
皮膚のたんぱく質と結合することで、
たんぱく質がアレルゲンへと変化するのです。
金属イオンが金属から溶け出す要因に汗があります。
汗によってその部分の金属からイオンが溶け出してしまい、
湿疹やかゆみ、発赤などの金属アレルギーを引き起こします。
汗で皮膚カンジダ症
汗が、皮膚カンジダ症を引き起こすこともあります。
皮膚カンジダ症とは、
カンジダという真菌(カビの一種)が
皮膚に感染して引き起こす皮膚疾患で、炎症を起こし、
発赤やかゆみ、水ぶくれなどの症状が現れます。
このカンジダ菌は、湿度の高い所を好み、
活動が活発化するため、
汗で蒸れやすい下着やピタッとした服を着ている時には
注意が必要です。
皮膚カンジダ症は、抗真菌薬を塗布しますが、
広範囲に及んだり重症化している場合は、
内服薬の服用が必要なこともあります。
汗で癜風
汗は癜風という病気の要因にもなります。
癜風とは、カンジダ菌と同様に
真菌(カビ)の一種である癜風菌が原因の皮膚感染症で、
背中や胸、首やわきの下、腕などに
鱗のようなかさつきを伴う茶色や白のプツプツができます。
この癜風は20~40代の男性に多く、
特に汗をかきやすい人に多く見られます。
また、肥満なども誘因のひとつですし、
ニキビができやすい脂性の人は要注意です。
こまめに汗のケアを
汗による皮膚トラブルを予防するためには、
汗をかいたらこまめにケアをすることが大切です。
具体的には、吸水性の良いタオルで汗をこまめに拭くこと
市販の汗ふきシートを使うことなどがあります。
汗をかいたら、
できるだけ早く汗を拭きとることが重要です。
汗を拭くときは、
ゴシゴシ拭くと皮膚への刺激になりますので、
軽く押さえるようにして拭くようにしましょう。
また、皮膚を保護するために、
汗を拭いた後はボディークリームなどで
皮膚の保湿も忘れずに行いましょう。
汗による皮膚トラブルを恐れて、
汗をかかないように涼しい屋内で過ごすようにすると、
確かに汗はかきませんが、汗をかきにくい体質になり、
暑さに弱くなって熱中症になりやすくなりますし、
老廃物が身体に蓄積し不健康な状態になります。
汗をかいても、しっかりケアをすれば
皮膚トラブルは防ぐことができます。
ケアをしても、かゆみが出てしまうという人は、
一度皮膚科を受診してみると良いでしょう。