喫煙者は薬物依存症?喫煙はあなただけでなく大切な家族の健康も害すものです。
喫煙者は薬物依存症?
「喫煙は健康に悪いらしいし、タバコはどんどん値上がりするし」
と思って、今はタバコを吸っているけど、
できれば禁煙したいなぁと考えている人は多いと思います。
でも禁煙すると、イライラ感や抑うつ症状、
頭痛や倦怠感、集中力の低下などの症状が現れて、
いつも禁煙失敗するという経験を持っている人はいませんか?
そういう人は、ニコチン依存症の可能性が高いんです。
ニコチン依存症はアルコール依存症や
麻薬などの薬物依存症と同じ「依存症」の1つです。
タバコに含まれるニコチンは、それだけ依存性が高く、
有害な物質なんです。
ニコチンも薬物の一種と考えれば、
広義的にニコチン依存症は薬物依存症と言うこともできるでしょう。
日本にはニコチン依存症の人は1300万人もいるとされています。
依存症は放っておけば、どんどん依存度が高くなりますので、
できるだけ早く禁煙して依存を断ち切らなくてはいけません。
「でも、禁煙はつらいし今すぐじゃなくても」と思っている人は、
タバコの害を知ると禁煙したくなるかもしれませんよ!
喫煙はCOPD一直線
喫煙を続けていると、呼吸器に負担がかかります。
呼吸器系の病気の中でも、
タバコの影響が大きいとされている病気がCOPDです。
COPDは、肺が硬くなって呼吸困難が生じる病気です。
COPDの患者は日本に530万人いるとされていて、
そのうちの90%が喫煙者だということがわかっています。
そして、非喫煙者に比べて
喫煙者はCOPDになるリスクが6倍以上とされていますし、
喫煙者の20%がCOPDを発症すると言われています。
喫煙者の20%がCOPDを発症すると考えると、
かなりの高リスクですよね。
COPDがタバコ病と言われるのも納得です。
COPDになると、肺が元通りになることはありませんので、
ずっと呼吸困難感を感じながら生活しなければいけません。
そして、症状が進むとちょっと動くだけでも、
息切れしてしまうので、生活範囲がグッと狭くなります。
近所に散歩に出るだけでも、
酸素ボンベの酸素を吸っている必要があり、
どこへ外出するにも酸素ボンベを持っていかなくては
いけなくなるんです。
ずっと息苦しさが付きまとう生活を想像してみてください。
禁煙したくなりませんか?
大切な人にも悪影響が
そして、喫煙はあなたの健康を害するだけでなく、
あなたの大切な家族の健康にも悪影響を及ぼします。
副流煙があるためです。
あなたはタバコの煙を吸い込む時には
フィルターを通していますが、
周囲の人はフィルターなしで
ダイレクトに煙を吸い込むことになります。
ですから、喫煙していなくても
タバコの影響を受けてしまうんです。
成人の場合、受動喫煙によって心疾患は1.25~1.30倍、
肺がんは1.20~1.30倍も罹患のリスクを高めます。
そして、親が喫煙者の場合、子供は成長してから
心疾患になるリスクが4倍にも跳ね上がるんです。
あなたの喫煙によって、あなたの大切な家族は
これだけ健康のリスクが高まることになります。
ニコチン依存症になると、
自分の意思だけでは禁煙できないこともあります。
そういう時は、禁煙外来を受診しましょう。
禁煙外来で専門医の指示の下、
禁煙補助薬を使って禁煙すると、禁煙の成功率が上がりますよ!