トクホでコーラ会社が怒られた!?特定保健用食品を名乗ってもよい条件とは?
消費者の誤解を招く表現はNG
炭酸飲料のテレビCMで、「トクホウ!」などと書かれた表現が
紛らわしいとして、日本コカ・コーラ社が消費者庁から
行政指導をうけるという騒ぎがありました。
今回のケースは、他社から先に発売されていたトクホ飲料と
パッケージデザインが似ていたこともあり、
消費者に誤解を与える恐れがあるとの懸念から、
紛らわしい表現を避けるようにとの指導で、
既にこのCMは終了しています。
厚労大臣の許可がなければ「トクホ」は名乗れない
この飲料にパッケージが似ているというのは、
キリンビバレッジの商品「キリンメッツコーラ」ですが、
この商品は史上初のトクホコーラとして人気を博しています。
そもそも、トクホとは一体どのようなものなのでしょう。
トクホは「特定保健用食品」の略称で、その定義は、
法に定められています。
その名の通り、特定の保健効果が期待できる成分が含まれていて、
その効果や安全性が臨床試験などで科学的に証明された食品に、
厚生労働大臣が許可を与えたもので、商品にトクホマークをつけ
効果や機能を表示することが可能となります。
「キリンメッツコーラ」の場合は、脂肪吸収を抑える
難消化性デキストリンという食物繊維の働きが認められています。
一方、問題となったコカ・コーラ社の飲料は、
同様の成分を配合していながらも、許可を得ていませんでした。
こんなにある、特定保健用食品とその成分
現在、多くの食品の成分がトクホとして承認されています。
第1号は、1993年に承認された資生堂の「ファインライス」
という商品でしたが、既に販売終了しています。
承認されている食品の成分としては、
脂肪吸収をコントロールして血中中性脂肪の上昇を抑える
「ウーロン茶重合ポリフェノール」、
コレステロールの吸収を抑える「茶カテキン」「キトサン」
「大豆ペプチド」、血圧が高めの人に適した「GABA」
「かつお節オリゴペプチド」「杜仲茶エキス」、
お腹の調子を整える様々な乳酸菌株や食物繊維、
腸内のビフィズス菌を増やす各種オリゴ糖や「ラクチュロース」、
虫歯の原因になりにくいチョコレートやガムに含まれる
「マルチトール」「パラチノース」といった甘味料などなど…。
カルシウムを豊富に含む食品にも、承認されている商品があります。
これらを見ると、血圧、脂肪やコレステロールのコントロール、
骨や歯の健康など、歳をとってくると気になる点を
カバーしようという商品が多いですね。
同じような食品を摂るなら、
少し健康を気にしてみるのもいいかもしれません。