パソコンの普及で腱鞘炎が増えましたが、今度はスマートフォンによる腱鞘炎や指の変形が急増中です
新しい現代病?スマホで指や手首を傷める症例が多発
皆さんは、1日に何時間ぐらいスマホに触れていますか?
スマホの普及により、電車移動などで持て余していた
退屈な時間は、ずいぶんと解消されるようになりました。
ゲームやインターネットを楽しんだり、
LINEなどではいつでも友達と
つながっていることができます。
2013年5月にリサーチ会社がスマホ利用者を対象に
行った調査によれば、1日の利用時間は、
平均で男性が約68分、女性は約94分にものぼるそうです。
プライベートでの利用時間は、
完全にパソコンを上回るようになりました。
何事も利用者が増えるに従い、弊害が現れるのは世の常です。
最近では、パソコン作業による
キーボード腱鞘炎・マウス腱鞘炎に代わり、
スマホ腱鞘炎や指の変形が急増中です。
腱鞘炎の原因は、書き物からパソコンそしてスマホへ
携帯電話からスマホに移行することを
「親指から人差し指へ」などと表現しているのを耳にしますが、
人差し指で操作するためには両手を使わねばならず、
やはりスマホでも片手で持って親指で操作している人の方が
多いのではないでしょうか。
以前は書き物をし過ぎて手首を傷めた、
などという話をよく聞きました。
関節を曲げ伸ばしする時に連動する「腱」は、「腱鞘」という
“さや”状のもので骨から離れないようにされています。
長時間ものを書く作業をする人や、
家事やスポーツなどで手首や指を酷使する人は、
腱と腱鞘が頻繁にこすれ合って、炎症を起こすことがあります。
腫れや痛みを生じ、
指の場合はスムーズに動かすことができずカクカクしたり、
内部でギシギシと軋む感じがします。
近年は、このような症状がスマホ操作のし過ぎにより
見られるようになってきているのです。
無視できない小指の変形
スマホを使っている人は、
よく操作する方の手の小指を確認してみてください。
凹みやゆがみがありませんか?
スマホによる腱鞘炎は親指側に起こりますが、
変形は小指に見られます。
親指以外の4本の指を揃えてスマホを持っていると、
親指で操作する時に落としそうなので、
小指だけを底辺に置いて支える、
という持ち方をしている人をよく見かけます。
改めてこの持ち方をしてみるとよくわかるのですが、
スマホが乗るのは小指の付け根でも先端でもなく、
第1関節と第2関節の間に収まるような形になるはずです。
続けていると、この部分が凹み、
酷くなると曲がったように変形してしまいます。
変形ばかりでなく、症状が進行すると
痛みやしびれを感じるようになってきます。
軽量化が進んでいるとはいえ、
小指で支えるのにはスマホは重過ぎるようですね。