健康診断で正常値でも安心してはいけない!仮面高血圧について知りましょう。
仮面高血圧とは?
健康診断の時や医療機関で血圧を測った時は正常血圧だったのに、
職場や自宅でふとした時に血圧を測ったら
血圧が高くてビックリした
という経験をお持ちの人はいないでしょうか?
このような経験がある人は、仮面高血圧かもしれません。
仮面高血圧とは、医療機関で血圧を測ると正常なのに、
それ以外の職場や家庭では高血圧になる場合のことです。
医療機関での血圧が正常値だと、
まさか自分が高血圧の可能性があるとは思わず、
医療機関や健康診断以外で
定期的に血圧測定をすることがありませんので、
仮面高血圧の人は自分でも知らないうちに
高血圧が進行していることが多いのです。
高血圧は自覚症状がないため、
「サイレントキラー」と呼ばれていますが、
仮面高血圧は発見が遅れる傾向がありますので、
さらに注意が必要です。
仮面高血圧の原因は?
仮面高血圧には、高血圧未治療のケースと
高血圧治療中のケースの2種類があります。
未治療のケースの原因は、ずばりストレスや睡眠不足です。
仕事が忙しい人、
仕事中にストレスを感じる人は要注意です。
勤務時間中に血圧が高くなっているかもしれません。
また、睡眠時無呼吸症候群の人も
リスクが高いと言われています。
人間はストレスを感じると、
それに対抗しようと交感神経が優位になります。
交感神経は血管を収縮させる作用がありますので、
血圧が高くなってしまうのです。
また、睡眠中は副交感神経が優位になりますが、
睡眠不足になると交感神経が優位になる時間が長くなるため、
血圧が高くなります。
治療中のケースの原因は、
降圧剤の効果が切れてしまうことです。
通常、降圧剤は朝食後に服用することが多いのですが、
深夜や早朝に降圧剤の効果が切れてしまい、
高血圧になってしまいます。
仮面高血圧の怖さと対策
仮面高血圧といっても、ストレスを感じている時、
もしくは深夜や早朝だけならそれほど大きな問題ではないと
思っていませんか?
これは大きな間違いです。
アメリカのコロンビア大学の研究報告によると、
脳心血管系の疾患リスク(脳卒中や心筋梗塞など)は、
正常血圧の人を1とすると、持続性高血圧の人が2.94倍、
仮面高血圧の人は3.86倍にも上ることがわかりました。
仮面高血圧は、一般的な持続性高血圧よりも危険なんです。
仮面高血圧を早く発見するためには、
定期的に血圧を測ることです。
高血圧を指摘されたことのない人でも、
朝晩2回測ってみるようにしましょう。
また、勤務中にストレスを感じている人は、
一度勤務中に血圧を測ってみてはいかがでしょう?
高血圧の治療をしている人も、
降圧剤を服用しているからといって安心せずに、
家庭でも定期的に血圧測定をし、
仮面高血圧の疑いがある場合は、
測定結果を持って主治医に相談するようにしてください。