トラブル続発のカラコン(カラーコンタクトレンズ)。購入は眼科を受診してからにしよう。
処方箋の必要ないおしゃれ用コンタクトレンズ
カラコンは、女性達のおしゃれアイテムとして、
特殊なものではなくなってきました。
利用者の年齢層は下がる一方で、中高生にも人気ですが、
ここへ来て大きな問題が発生しています。
おしゃれ用のカラコンは、医師の処方箋を必要とせず、
ネット通販や量販店などで手軽に購入することができます。
ジョンソン・エンド・ジョンソン社が12~39歳の
女性ユーザーを対象に行った実態調査によれば、
カラコン購入時に眼科を受診しないと答えた人は、
全体では33%、中高生に限れば57%にのぼりました。
『購入時に気にしていること』という質問への回答は、
「レンズの安全性」が58.2%だったのに対し、
「色/デザイン」が87.2%と最も多く、
次いで「値段の安さ」が72.9%で、
安全性軽視の傾向がはっきりと見てとれます。
カワイイ重視の間違った使用法
カラコンの連続装着時間は、初心者ならば4時間程度から始め
徐々に増やしていって、長くても8時間が適正とされています。
カラコンは、着色部分が直接目に触れないような造りに
なっているため、厚みがあります。
そのため、普通のコンタクトレンズと比べて酸素透過率が非常に低く
長時間の使用には適さないのです。
そして、できるだけ「休眼日」を作って目の負担を軽減させてやる
必要があります。
しかし、1日中着けっぱなしにしているユーザーも多く、
先程の調査で使用中に痛みや違和感、充血などの異常が
あった時の対応を尋ねたところ、
7割近くが「そのまま使用し続けることがある」と回答しています。
カラコンは決してメイクの延長ではない
コンタクトレンズの使用による眼のトラブル・疾患の半数が、
度の入っていないカラコンによるものという調査結果を受けて、
厚生労働省が注意を呼びかけていますが、
おしゃれを楽しみたい女の子達には、
その声はあまり届いていないようです。
通販などで入手できるカラコンの中には、外国産の粗悪な製品もあり
角膜にびらんを作ったり、傷をつけたりするケースが後を絶ちません。
深刻な眼障害に発展するような取り返しのつかないケースもあり、
「自分だけは大丈夫」などということはあり得ません。
カラコンの色の部分は、アルミニウムやチタンなどの
金属を使用していますが、市販品の一部には、
綿棒で数回こすっただけで色落ちするものが存在するのです。
このような物体を眼の中に入れ続けているのだという自覚は、
常に持っていて欲しいものですね。