今年の花粉症、いつもよりつらかったのは私だけじゃなかった!!飛散量は昨年の約2倍
やはり多かった今年のスギ花粉
2013年の春は、マスクが手離せなかった人も
多いのではないでしょうか。
ウエザーニュース社の発表によると、この春、
関東甲信地方を中心にスギ・ヒノキの飛散量が多く、
花粉症がつらいと感じた人も昨年より増加したとのこと。
昨年比で最も多かったのは埼玉県で、
約3.7倍の花粉が飛散しました。
花粉量は1年ごとに多めの年と少なめの年が
交互にやってくるとされますが、今年はそれで言うと
花粉の多い年にあたっていたことや、昨年の夏が暑く
雄花が順調に育って花粉をたっぷりと貯えたことが
影響したと思われます。
なぜ花粉症患者が爆発的に増えたのか
ここまでスギ・ヒノキが増えた背景には、
戦後の日本の復興が大きく関わります。
焼け野原となった土地に次々と家や建造物を建てるため、
木材が不足するようになりました。
そこで国策として、成長が早くまっすぐに伸びる
スギやヒノキを大量に植林したのですが、
やがて安価な輸入木材が台頭してくると、
林業を営む人は経済的に逼迫し、
これらの林を維持することができなくなりました。
そして、手入れも伐採もされないまま、
多くの林が放置されることとなりました。
そのツケが今、
国民の3割が花粉症に悩まされるという形で現れています。
花粉対策が追いついていない現状
平成21年度政府予算では、今生えているスギを伐採して
花粉の少ないスギなどに植え替える事業に、
100億円が投じられるはずでした。
しかし結局、100億円だった予算は2億円に。
ここでまた、国の花粉症対策に大きな遅れが生じたのでした。
患者が増えれば莫大な医療費がかかりますし、
花粉症症状そのものや集中力の低下、
睡眠不足などによる労働生産性の低下は、
月額にして数千億円の経済的損失を招くとの試算もあります。
このように、大きく国益を損ねる花粉症に対して、
国家(政府)の対策は充分とは言えません。
スギの植え替えも大切かもしれませんが、
もう少し医療面にも力を入れて欲しいですね。
今年の秋、そして来年の花粉症は
秋は秋で、ブタクサやヨモギ、カモガヤなど
多くの植物が花粉症のアレルゲンとなります。
河川敷など、これらの植物が群生して放置されている場所が多く
そのせいか秋の花粉症患者も増加する一方です。
夏が暑いと、これらの花粉ばかりでなく、
翌年のスギ・ヒノキ花粉も多くなるという傾向があります。
2013年の夏も、高温になるのではないかと言われています。
抗アレルギー薬を早めに服用し始めたり、
花粉症に有効とされる乳酸菌、甜茶・べにふうき茶などの食品や
サプリメントを取り入れるなど、
対策を考えておいたほうがよさそうですね。