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耳年齢は高音の聴こえ具合で判断できる。モスキート音が聴こえたあなたの耳は、まだ20代!?




大人には聴こえない「モスキート音」

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コンビニ前でたむろする若者対策として、
若い世代にしか聴きとれない嫌な音「モスキート音」を
流して撃退(?)するという作戦があります。

30代以上の大人には聴こえづらい17,000Hz以上の
高い周波数を出す装置を使う方法で、
キーンという耳障りな音を流します。

この音をずっと聴かされている若者は、
次第に居心地が悪くなり、
その場所から退散するというわけです。

この装置は、2005年にイギリスで発売され、
日本でも徐々に導入されるようになってきました。

最近ではそれを逆手にとって、
携帯電話が授業中に鳴っても先生には聴こえない
モスキート音を着信音に設定する、
なんてワザがあるようで、若者もあなどれませんね。

加齢と共に低下する聴力

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人間が聴き取ることのできる周波数の範囲は、
20Hzから20,000Hzといわれています。

モスキート音と呼ばれる範囲の音が聴こえなくなるのは、
人間の聴力は20代頃から低下が始まるためです。

ある一定の音が突然聴こえなくなる訳ではないので、
気付かないことがほとんどです。

モスキート音に限らず、
周波数別に音を流して聴いてみると
年齢によって聴こえない、
或いは聴こえづらい周波数があります。

一般的には、中年期では10,000Hz以上の音は
聴こえなくなるといいます。

私達の耳の中では、内耳という部分にある
「有毛細胞」という細胞に音が当たって振動することで、
脳に音の信号を伝えています。

この「有毛細胞」のうち、
低音を感知する細胞よりも高音を感知する細胞の方が
手前に位置するため、あらゆる音にさらされて
振動する回数が多く、早く磨り減ってしまいます。

そのため、
高い音から順番に聴こえにくくなっていくのです。

日常生活でも高い音が聴こえづらくなる

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テレビでバラエティ番組などを見ていて、
何人かが同時に発言していると
聴き取りづらくなってきたり、
お年寄りが「女性の声が聴こえづらい」
「早口の会話が聴き取れない」と訴えたりするのは、
聴こえる周波数の範囲がせばまっているためなのです。

人間の会話域は500Hzから2,000Hzなので、
範囲がせばまったとしても、
まだ随分と余裕があるように思えますが、
老化に伴い1,200Hz前後までしか
聴き取れなくなるのはよくあることです。

個人差はありますが、
聴力の老化自体は避けられないことなのです。

有毛細胞は疲労する

B0000111 Hair cell of inner ear

健康な若者でも、夜になると朝と比べて
聴力が低下するという実験結果があります。

有毛細胞は、日々の生活音によって疲労し、
睡眠をとってしっかりと休むことで
回復しているというのです。

しかし、一度磨耗した有毛細胞は二度と再生しませんので
必要以上に大きな音を聴いて耳を酷使し続ければ、
聴力の衰えも早まってしまいかねません。

ライブやクラブなどで日常的に大音響に接している
若者には、モスキート音が聴こえなくなるのも
早いのかもしれませんよ。





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2013年7月18日 | カテゴリー:目・耳

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