あなたは本当にスギ花粉症?きちんとアレルゲンの検査を受けて、治療の方法を考えましょう
アレルギーの原因を調べる人は少ない
今や国民病と呼んでも差し支えなくなった「花粉症」。
一番多いのはスギの花粉症で、日本における推定患者数は
スギ花粉症だけでも1,200万人から
1,300万人といわれています。
スギの花粉は、関東地方ならば4月いっぱいぐらいまで
飛散していますが、それと前後して、
今度はヒノキの花粉が飛び始めますし、
夏から秋に向けてはイネ科の植物やブタクサなどの花粉も
飛散します。
よく、「私、秋の花粉症もあるんで、
一年中はっきりしない感じなんです」
などと言っているのを耳にしますが、
実際に自分がアレルギー反応を起こすアレルゲンを
調べたことがある人は、一体どれぐらい存在するでしょうか。
花粉症の原因植物だけでも50種類
花粉症の原因となる植物は、
わかっているだけでも50種類以上あるといわれています。
確かにスギ花粉症は全体の約8割を占めますが、
どの花粉によるアレルギーも似たような症状が起きますので、
それだけでスギ花粉症と判断することはできません。
スギ花粉症と時期的にかぶることがある植物も、
ヒノキ、ビャクシン、ヤナギ、カエデ、ブナなど
多く存在します。
更に言えば、花粉によるアレルギーですらない可能性も
あるのです。
アレルゲンと知らずにペットを飼ってしまうことも
一般的にハウスダストと呼ばれるのは、
ダニや昆虫の死骸やフン、ペットのフケ、
真菌などの混合したものですが、
実際に何に対してアレルギー反応を起こしてしまうのか、
知らない人が多いのではないでしょうか。
特に動物に対するアレルギーは、それと気付かずに
ペットとして飼ってしまうこともありますので、
アレルギー症状のある人は、
事前にアレルゲン検査を行っておくことが大切です。
ネコのアレルギーは比較的知られていますが、
イヌやウサギ、ハムスター、
あの可愛らしいセキセイインコの羽毛やフンにも、
アレルギー反応を起こす人がいます。
適切な治療のためにも、アレルゲンを特定しよう
アレルゲンの検査は、非常に細い針で皮膚に傷をつけ、
その部分にアレルゲンとなる可能性のある物質をつけて
反応を見る「スクラッチ検査」が主流でした。
この検査方法は、アレルギー反応をわざと起こさせるので、
非常に低い確率ではありますが、
アナフィラキシーショックを起こす可能性があります。
以前は、血液検査では調べられる項目が少なかったのですが、
現在は、食品をあわせて182種類の中から
気になる項目を選んで検査することができるようになりました。
13項目までなら、保険が適用されます。
アレルギーの正しい原因を知らずに
なんとなく思い込んでいるのではなく、
きちんと検査をして治療の方法を医師と相談するように
しましょう。