平熱が低いと不健康?高いければ健康?体温について知りましょう。
体温はなぜ37℃なの?
腋の下で熱を測ると、
大体36.0~36.5℃の人が多いと思います。
これは、皮膚表面の温度ですので、
体の中の温度は36.5~37.0℃になります。
病気などで発熱をしている場合は別ですが、
通常は人間の体温はほぼ一定で、
1日で多少変動があったとしても1℃未満です。
なぜ、人間の体は37℃前後で
一定に保たれているかご存知ですか?
人間の脳の中に視床下部という部分がありますが、
この視床下部は体温調節を司っています。
気温が低ければ、視床下部が指令を出して、
毛細血管を収縮させて身体から熱が逃げないようにし、
筋肉を震えさせえ熱を産生します。
逆に気温が高ければ、毛細血管を拡張させたり、
汗をかくことで身体から熱を逃がして、
体温を一定に保っているのです。
そして、身体の中には約60兆個の細胞があり、
その一つひとつが代謝を行っていて、
生命維持につながっています。
この代謝が最も活発に行われる温度が37℃なんです。
人間にとって37℃という体温は、
生きていくために最も適した体温と言えるでしょう。
体温が低いと?
平熱が低めという人がいますよね。
特に若い女性には多いと思います。
では、平熱が低めだと、
身体にどのような影響を与えるのでしょう?
まず、体温が低いと、
代謝に適した体温ではなくなりますので、代謝が落ちます。
代謝が落ちると、
代謝に使われるエネルギーが少なくなります。
つまり、消費エネルギーが少なくて済んでしまうので、
太りやすい体質になるんです。
体温が1℃下がると、
基礎代謝量が12%も落ちると言われています。
成人女性の1日の基礎代謝量は平均1200kcalですので、
体温が1℃違うと144kcalも
エネルギー消費量が違ってくるんです。
これは、1ヶ月に換算すると4320kcalですので、
とても大きな違いですよね。
また、体温が低いと免疫機能が衰えてしまうため、
免疫力が低下します。
体温が1℃低いと免疫力が37%落ちると言われています。
免疫力が落ちれば、
風邪やインフルエンザにかかりやすくなりますし、
花粉症などのアレルギー症状も悪化してしまいます。
体温が高ければOK?
では、体温が37℃よりも高かったらどうなるのでしょう?
風邪などの病気が原因で熱が高い場合、
それは炎症反応など身体を守るための反応です。
また、体温が42℃以上になると、脳細胞が死滅していきます。
脳細胞は不可逆的ですので再生せず、
致命的なダメージを追ってしまいます。
ただ、健康な状態で体温が37℃前後、
もしくは37℃よりもちょっと高めだと、代謝が活発化し、
免疫力もアップしますので、健康的であると言えます。
でも、平熱が高めな人の中で、
ストレスが溜まっている人は要注意です。
その高体温はストレスによるものの可能性があるんです。
ストレスを感じると、ストレスに対処するために
交感神経が優位になります。
交感神経が優位になれば、体温が上がります。
ストレスが原因でも、平熱が高いのは良いことでは?
と思うかもしれませんが、ストレスは万病の元です。
平熱が高いことのメリットよりも、
体温を上げるほどの過剰なストレスを感じている
デメリットのほうが多いですので、思い当たる人は、
とにかくストレス解消を実行しましょう。
健康的に平熱を上げるためには、
運動をして筋肉をつけること、
栄養バランスの良い食事を取ることが必要です。
ストレスは溜めずに、
健康的に平熱を高めに保っていきたいですね!