「つわりが酷いほど安産」は本当だった?!つわりと元気な赤ちゃんの関係とは
つわりが酷いほど安産?
程度の差はあれ、
妊娠初期に8割の妊婦さんが経験する「妊娠悪阻」。
症状は吐き気・嘔吐・頭痛・肩こり・倦怠感・
めまい・眠気など様々ですが、最も妊婦さんを苦しめるのは
やはり吐き気・嘔吐の症状です。
昔から「つわりは赤ちゃんが元気な証」と言われていますが
妊婦さんを安心させるための言い伝えというだけではなく、
科学的にもつわりが酷いほど
赤ちゃんが元気に生まれてくる確率が高い
ということが証明されてきています。
つわりの原因と治療
多くの妊婦さんが苦しむつわりですが、
医療が発達した現在でも、
その原因は完全に解明されていません。
血液中のhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)という
ホルモンの数値が急激に上昇するためと言われていますが、
それ以外にも諸説があります。
更に、環境や精神的なストレスなどの要因も重なるため、
つわりの根本的な治療法というのはありません。
対症療法として、吐き気を抑える薬や、
栄養を補う点滴療法などを行います。
つわりを抑える漢方薬なども処方されることがあります。
つわりと元気な赤ちゃんの関係
トロントの小児病院
「ホスピタル・フォー・シック・チルドレン」で、
85万人の妊婦さんのデータを解析した研究結果が
発表されています。
結果として、つわりがなかった妊婦は、
つわりがあった妊婦に比べて
3倍も流産をする確率が高かったそうです。
更に、早産の確率がつわりのある妊婦の方が低く、
低出生体重児や未熟児、
口唇口蓋裂や心臓欠陥などの出生異常をを抱える率も、
つわりがあった場合の方が低かった
というデータが発表されています。
つわりがあると赤ちゃんのIQも高い?!
更に、本研究では、つわりがあった場合に、
生まれた赤ちゃんのIQ(知能指数)・言語・行動のスコアで
得点が高かったことも報告されています。
もちろんつわりがあったから
安産で健康・優秀な赤ちゃんが生まれ、
そうでなかったから赤ちゃんに問題があるかと言えば、
そんなことはありません。
ただ、今現在、酷いつわりで苦しんでいる妊婦さん達を
勇気づけてくれる研究結果と言えそうです。