コレステロールの摂取量はそれほど気にしなくて良いって本当なの?
高コレステロール血症になると?
健康診断で高コレステロール血症と診断された人はいませんか?
高コレステロール血症は、
血中の悪玉コレステロールが多い状態のことです。
空腹時の悪玉コレステロールが140mg/dl以上の場合、
高コレステロール血症と診断されます。
高コレステロール血症になると、何が悪いのでしょうか?
コレステロールは、脂質の一種です。
つまり油です。
血液中に油が過剰にあると、
その過剰分が血管壁にこびりついていきます。
そうすると、血管壁が傷つけられ、動脈硬化が進みます。
動脈硬化が進めば、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まり、
命の危険が出てきますので、
高コレステロール血症は予防・改善が必要になります。
コレステロールは制限の必要なし?
高コレステロール血症は、
従来高カロリー・高脂質の食事が
直接的な原因と考えられてきました。
卵はコレステロールが多いから、
1日1個までなどと言われていましたよね。
でも、どうやらこれは間違いのようです。
アメリカの農務省と保健福祉省は
アメリカ人の栄養に関する政府のガイドラインの草案から、
コレステロールを多く含む食品の摂取制限に関する文章を
削除することにしたんです。
調査の結果、食事から摂取するコレステロールと
血中のコレステロールには
明確な関連性が見当たらないことがわかり、
コレステロールは制限する必要がない、
過剰摂取を心配しなくて良いという結論になったようです。
実は、体内のコレステロールは
食事から摂取する分だけでないんです。
1日に必要なコレステロールのうち、
食事から摂取するのはたったの3分の1。
残りの3分の2は肝臓で合成されるんです。
食事から異常なまでにコレステロールを摂取しなければ、
肝臓での合成量で調整できるというわけです。
適度・適量・健康的な生活が一番
では、食事からのコレステロール量を気にしなくて良いなら、
なぜ高コレステロール血症になるのでしょうか?
これは、残念ながら現在のところ
明確には解明されていません。
運動不足や遺伝が原因の1つであることはわかっています。
そして、食事からのコレステロール量を
気にしなくてもOKと言っても、
コレステロールを多く含む食品は、
たいてい高カロリーで高脂質なんです。
コレステロール量を気にしなくて良いから、
今まで控えていた食品を食べるようになると、
カロリーオーバーで肥満になりますし、
中性脂肪が増えて動脈硬化につながります。
やっぱり「ほどほど」、「適量」が大切なんです。
コレステロールの摂取量は厳しく制限する必要は内容ですが、
栄養のバランスが良い健康的な食事を取るように
心がけましょう。
また、高コレステロール血症の原因の1つである
運動不足を解消するためにも、適度な運動をすると良いですよ!