ストレスで胃に穴が開くって本当?ストレスと胃の関係について知りましょう。
ストレスで胃が痛くなるのはなぜ?
嫌なことがあったり、ストレスを感じると、
胃がキリキリしたり、キューッと痛くなった経験が
ある人は多いと思います。
なぜ、ストレスを感じると胃が痛くなるのでしょうか?
ストレスを感じると、
脳はそのストレスに対抗しようとして
交感神経の働きを活発にします。
交感神経が活発になると、
心拍数が増え、血圧は上がる一方で、
消化管周囲の血液が少なくなり、消化機能が低下するんです。
そうすると、胃の蠕動運動は弱くなり、
胃液の分泌は減ります。
また胃壁の血液量が減りますので、胃の粘膜も弱くなります。
その結果、消化不良で胃もたれをするだけでなく、
胃が荒れてしまって、痛みを感じるようになるんです。
ストレスが原因で胃に穴は開かない?
過剰なストレスがかかると、ストレスが原因で胃潰瘍になり、
それが重症化すると胃に穴が開くと言われています。
本当に、ストレスが原因で胃に穴が開くんでしょうか?
ストレスを感じると、確かに胃の粘膜は弱くなりますが、
基本的に胃潰瘍になったり胃に穴が開くまでは至りません。
胃潰瘍になる原因のほとんどは、ピロリ菌と言われています。
ピロリ菌は胃がんの原因になる細菌ですよね。
そのピロリ菌は、
胃がんだけでなく胃潰瘍の原因にもなるんです。
ストレスを感じて、胃の粘膜が弱くなります。
そこにピロリ菌が悪さをして胃壁に炎症を起こすと、
胃潰瘍になるんです。
だから、ストレスを感じても胃潰瘍になるかならないかは、
ピロリ菌が胃に生息しているかどうかの違いになります。
ピロリ菌が原因で胃潰瘍になり、
それが進行して重症化すれば、胃に穴が開くことはあります。
ただ、50代以上ではピロリ菌の感染率は80%以上と高いのですが
20代は10~20%となっていますので、
今後は「ストレスで胃に穴が開く」
という認識は消えていくかもしれません。
胃の調子が悪い時は胃を労わろう
胃が痛い、胃の調子が悪い時は、
無意識のうちにストレスを感じているからかもしれません。
ですから、胃の調子が悪い時は、
意識的にストレスを解消するようにしましょう。
そして、胃を労わってあげることも大切です。
タバコを吸う人は、禁煙しましょう。
禁煙すると余計にストレスになるという人は、
せめて起床時と空腹時、就寝前のタバコは止めましょう。
起床時と空腹時、就寝前に喫煙すると、
余計に胃を荒らすんです。
そして、胃の調子が良くなったら、
禁煙にチャレンジして下さいね。
そして、お酒も控えめにして、
消化の良いものを食べてください。
アルコールは胃を荒らす原因になります。
またストレスを感じていると、消化能力が落ちていますので、
消化に良いものを食べて、胃の負担を減らしましょう。
ストレスを解消して、
胃を労わっても胃の調子が良くならないという場合は、
別の病気が潜んでいる可能性がありますので、
早めに医療機関を受診するようにしましょう。