夏は水場での感染が増える季節。プールで病気をうつされない・うつさないために。
もうすぐプール開き。約束を守って楽しく泳ごう
せっかくの楽しいプールも、
病原菌のやりとりの場となってしまっては台無しです。
学校などから、プールに入る前に注意するべきこと、
入る時やあがる時に守らなければならないことを
指導されますが、それぞれきちんと意味のあることです。
親御さんも、子供達が約束事を守れるよう、
家庭でよく話してあげてくださいね。
うつされる側にもうつす側にもならないために
プール前には汚れや菌を持ち込まないように、
プール後には持ち帰らないように、
シャワーでしっかり身体を洗います。
一昔前は、プールの後に目を洗っていましたが、
かえって角膜を傷つける可能性があるということで
現在は行われず、代わりにゴーグルの着用が増えてきています。
プール熱や流行性結膜炎の感染を防ぐだけでなく、
プールの塩素から目を守る意味でも、
ゴーグルが定着しつつあるようですね。
もちろん、プールに入れるのは体調が万全の時だけです。
風邪気味、微熱があるなどといった体調の時はもってのほかですし
前日までのプールで結膜炎や中耳炎などにかかっていないか、
観察する必要があります。
感染性の病気は、プールの水や、更衣室、タオルなどを介して
感染させてしまいますし、逆に体力が落ちていれば、
たやすく感染してしまいます。
少しでも不調の時は、残念ですがプールはお休みしましょう。
大流行もあるプール熱、手足口病
その名も『プール熱』という病気があります。
アデノウイルスの感染により発症する病気で、
夏風邪と呼ばれることもありますが、
正式な病名は『咽頭結膜熱』といいます。
主な症状は発熱、喉の腫れや痛み、結膜炎などで、
プールを介して爆発的に流行することがあります。
熱は39℃以上の高熱になることもあり、
完治には発症から1週間以上を要する、
夏風邪と呼ぶには少々重い病気です。
プールでのウイルス感染で発熱を伴う病気には、
他に『手足口病』があります。
初期に38℃前後の発熱が見られることがあり、口腔内や手指、
足の裏、膝、肘、お尻などに水疱ができて、かゆみを伴います。
口腔内の発疹は口内炎の様になり、しみて痛いので食欲が
落ちて元気がなくなったり、脱水症状を起こしたりします。
幼児がかかる病気として有名ですが、成人でも感染することがあります。
増加傾向にあるアタマジラミ
病気ではありませんが、
アタマジラミがプールでうつることがあります。
プールが始まる夏前には学校で検査をしているのですが、
1995年ごろから増加の傾向にあります。
プールの水を介するのではなく、タオル・ブラシなどの
貸し借りや、更衣室での接触でうつりますので、
頭に直接触れるものの貸し借りをしないよう、
徹底する必要があります。