今更ながら・・・血圧って、なんだろう?高血圧はなぜ身体に害を及ぼすの?
血圧の単位mmHg。なんと読むのでしょうか
皆さん、血圧のチェックはこまめにされていますか?
適切な血圧は拡張期血圧(=最低血圧)80mmHg未満、
収縮期血圧(=最高血圧)120mmHg未満と
されています。
これがそれぞれ
90mmHg以上/140mmHg以上となると、
高血圧症と診断されます。
この血圧を表す単位“mmHg”の“Hg”は、
水銀を表す元素記号です。
水銀柱を用いて計った圧力を表す単位で、
「水銀柱ミリメートル」などと読みます。
圧力を計測するには、その圧力で支えることができる
液体の柱の高さを測りました。
使用する液体は何でもよいのですが、例えば水を使うと
血圧計の高さが3m以上必要になってしまいますので、
水よりずっと比重の大きい水銀を利用しています。
血圧はこうやって測る
現在は電動の血圧計が主流ですが、
医療の現場などではいまだに、
上腕にカフを巻いて圧迫した隙間に聴診器を差し込んで
血圧を測っています。
この計測法はトロトコフ法といい、
聴診器で聴く血管音(=トロトコフ音)によって
血管の収縮を判断し、収縮期と拡張期を測り分けています。
しかしこの方法は、計測者の熟練により差が生じます。
1980年半ば以降多く採用されている
オシロメトリック法は、
血管音ではなく脈波を用いる方法です。
電動の血圧計で腕の圧迫が緩められていく時、
自分の脈を強く感じませんか?
圧迫された血管が、心臓の拍動に合わせて
起こす振動を「脈波」と言います。
減圧をしていき、急に脈波が大きくなる時が最高血圧
その後また急激に小さくなる時が最低血圧です。
高血圧の何がいけないのか
血液は、心臓が収縮して血管へと押し出すことで、
体内を循環しています。
心臓をポンプ、血管をホース、
そして血液を水と考えてみましょう。
いつもと同じ水量でも、細いホースを使えば、
ホースはぱんぱんに張ります。
いつもと同じホースを使っても、水量を増やせば
やはりホースには負担が多くかかります。
もちろん、それぞれのケースは
ポンプにも負担がかかります。
このような状態で常に負担がかかり続ければ、
通常の使用方法の場合より、
ポンプの故障もホースの傷みも早く
激しくなるでしょう。
同じようなことが、
私達の心臓と血管に起きやすくなるのが高血圧です。
高血圧は持続するほど無自覚に
高血圧の症状は、
血圧の上がり始めに一番自覚されやすいのですが、
高血圧状態が持続するにしたがって、症状は軽減し、
消失してしまうことさえあります。
初期段階の頭痛や頭重感、肩こりや手足のしびれ、
めまい、耳鳴りといった脳神経症状、動悸・息切れ、
脈の乱れといった循環器症状を見逃さずに
受診できればよいのですが、気付かず放置すると、
急激に大幅な血圧上昇が起き、
重篤な症状に見舞われることがあります。
やはり、定期的に血圧を測定する機会を
得ることが重要。
健康診断はもちろんのこと、
役場や図書館など公共施設に設置されている
血圧計を積極的に利用するのも良いですね。