コーラで骨が溶けるって本当?炭酸飲料は健康に良いのか、悪いのか?
コーラを毎日飲むと腎結石に?
コーラなどの炭酸飲料を愛飲している人は多いと思います。
特に、夏は炭酸飲料を飲むと、スッキリするので、
普段はあまり炭酸飲料を飲まなくても、
夏場は飲んでしまうという人も
いるのではないでしょうか?
コーラなどの加糖炭酸飲料は、糖尿病や心臓病、
うつ病などの発症リスクを高めると言われていますが、
イタリアのサクロ・クオーレ・カトリック大学
医学部の研究チームによると、
腎結石のリスクも高めることがわかりました。
19万4095人を約8年間に渡って追跡調査したところ、
コーラなどの加糖炭酸飲料を1日1杯以上飲んでいた人は、
1週間に1杯未満の人と比べて、
腎結石のリスクが23%も高いという結果が出たそうです。
加糖炭酸飲料以外の飲み物では、
コーヒー、紅茶、オレンジジュースなどの
ソフトドリンクだけでなく、
ワインやビールなどのアルコール類でも
腎結石のリスクは下がるという結果が出ています。
特に、ワインでは31~33%減、
ビールでは41%減と腎結石のリスクが
大幅に下がることがわかっています。
加糖炭酸飲料は、
様々な病気の発症リスクを高めてしまうんですね。
コーラを飲むと骨が溶ける?
「コーラを飲むと、骨が溶ける」
と聞いたことはありませんか?
これは、本当なのでしょうか?
確かに、魚や鶏の骨などをコーラに浸しておくと、
骨が溶けてしまいます。
これは、
骨の中のカルシウムが分解されてしまうからです。
また、体内でコーラの糖分を分解する時に、
カルシウムが使われます。
大量の糖分を分解する時に、
血中のカルシウムが少ないと、
骨に貯蔵されているカルシウムを使わざるを得ないので
骨が脆くなる可能性はゼロではありません。
ただ、骨が脆くなるほどの糖分は、
コーラには含まれていません。
これらの2つのことが、大げさに伝わることで、
「コーラを飲むと、骨が溶ける」という噂が
広まったと考えられます。
実際は、コーラが歯に触れるのは飲むときの一瞬だけですし、
コーラを飲んでも
骨がコーラに浸ることはありませんので、
「コーラを飲むと、骨が溶ける」というのは嘘になります。
炭酸飲料は、健康に悪いだけか?
「炭酸飲料=健康に悪い」というイメージがありますが
健康に良い一面もあるんです。
炭酸水には、疲労物質である水素イオンを取り除くため
疲労回復効果があります。
また、炭酸水を飲んだり浸かったりすると、
脳が酸欠状態になったと勘違いして、血管を広げ、
血行を促進させるんです。
この血行促進作用で、胃腸の働きが活発になり、
便秘予防になります。
ただ、これは炭酸水での効果です。
もちろん、コーラなどの加糖炭酸飲料も、
これらの健康効果を得られますが、
加糖炭酸飲料は上記の疾患発症リスクを高めますので、
健康効果を期待する場合は、無糖の炭酸水にするか、
加糖炭酸飲料は適量を守って飲むようにしましょう。