日本人の国民病である高血圧。新たな治療法の可能性と血圧を下げる食べ物とは?
高血圧薬ディオバンのデータ改ざん
ノバルティスファーマ社の高血圧薬「ディオバン」は、
血圧を下げる効果だけではなく、
狭心症や脳卒中の予防に大きな効果があるとされ、
臨床現場でも頻繁に処方される高血圧薬のひとつでした。
発売から今まで、
1兆2000億円の売り上げがあったと言われています。
しかし、このディオバンの臨床研究のデータは
改ざんが加えられていて、脳卒中や狭心症の予防効果は
ほかの血圧降下剤と変わらないことが明らかとなりました。
ディオバンは、血圧を下げる作用があるのは確かですが、
このようなデータ改ざんがあると、
ディオバンではなく他の薬を使いたくなりますね。
高血圧の新たな治療法?
日本人は、塩分摂取量が多いため、欧米諸国に比べて
高血圧患者がたくさんいるといわれています。
2006年の国民健康・栄養調査によると、
40~74歳の日本人のうち、男性では約6割、
女性では約4割が高血圧(140/90mmHg以上)
という結果が出ています。
この結果を見ると、
高血圧は日本人の国民病と言えますよね。
現在の高血圧の治療は、
塩分控えめの食事療法と薬物療法が基本です。
しかし、高血圧患者の中には、
高血圧の薬が効かない人が50人に1人の割合でいる
と言われています。
現在の医療レベルでは、
薬が効かない人の血圧コントロールは、
非常に難しいものになっています。
しかし、薬が効かない高血圧患者の方に朗報です。
高血圧の新たな治療法が確立されるかもしれません。
イギリスのブリストル大学の研究チームは、
マウス実験によって、頚動脈小体と呼ばれる米粒大の器官が
高血圧の主な原因となっているのを発見したそうです。
従来から、頚動脈洞を押さえると、
血圧を下げる効果があることはわかっていますが、
頚動脈小体に高血圧の原因があるとわかったのは、
初めてのことです。
現在はマウス実験の段階ですが、
人間の頚動脈小体から脳への神経をブロックすると、
薬剤を使わずに血圧をコントロールすることが
できるようになるかもしれません。
研究チームによると、
すぐに臨床試験に入る予定とのことです。
高血圧に良い食べ物
高血圧を予防するには、塩分控えめの食事を取り、
規則正しく生活を送って、適度な運動をし、
ストレスを溜めないことが重要です。
これらを全部行うのは、結構難しいんですよね。
そのため、血圧を下げる降下のある食べ物を
意識して食べることで、高血圧予防をしてみませんか?
高血圧に効果のある食べ物は、
カリウムが豊富な食材です。
カリウムが豊富な食材には、ナスやきゅうり、
スイカなどがあります。
カリウムは、利尿作用があり、
体内のナトリウムの排泄を促してくれるので、
血圧を下げてくれるんです。
また、最近注目されているのがチョコレートです。
チョコレートに含まれる
ポリフェノールの一種「エピカテキン」が、
高血圧や動脈硬化予防に効果があるという
研究結果が出ています。
1日に食べるチョコレートの量ですが、
ドイツのケルン大学の研究によると、
ダークチョコレートを立った6.3gだけでも、
効果があるそうですよ。
カリウムとチョコレートの効果で、
日本人の国民病である高血圧を予防しましょう。