生活習慣病の原因であるメタボは、健診と食習慣で予防しましょう。
低いメタボ健診率
厚生労働省は、
2011年度の特定健診(メタボ健診)の受診率が
44.7%だったと発表しました。
特定健診(メタボ健診)とは2008年度から開始され、
メタボリックシンドロームを予防するために始まった健診で
40~74歳の人が対象となっています。
特定健診は、問診、身長、体重、BMI、腹囲、尿検査、
血圧検査、血液検査などを行いますが、
これらの検査でメタボもしくはその予備軍と判定されたら、
医師や保健師による生活習慣の改善などの
特定保健指導を受けることになります。
特定健診が始まった2008年度からは
少しずつ受診率は伸び続けていますが、
厚生労働省の目標である「12年度に70%」からは
大きくかけ離れているのが現状で、
厚生労働省は健診受診率70%の目標を17年度までに
達成させたいとしています。
メタボ健診は、40~74歳までの人であれば、
基本的に無料(一部自己負担があり)で
受けることができますので、
対象年齢の人は積極的に受けるようにしたいですね。
メタボになると何が悪い?
2008年から始まったメタボ健診ですが、
メタボリックシンドロームになると、
健康にどんな悪影響があるのでしょう?
メタボリックシンドロームとは、
おなかの内臓周囲に脂肪が蓄積した内臓脂肪型肥満に加えて
高血圧、高血糖、脂質異常の
いずれか2つを合わせ持った状態のことです。
内臓脂肪が過剰に溜まっていると、
高血圧や糖尿病、
脂質異常症(高脂血症)を併発しやすくなり、
これらの病気の予備軍の状態であっても、
動脈硬化が急速に進むことがわかっています。
動脈硬化が進行すると、
心筋梗塞などの心疾患や脳卒中などのリスクが高まります。
日本では、がんや心疾患、脳卒中などが原因で
死亡する人は死亡原因の6割を占めていますので、
メタボリックシンドロームを予防して、
動脈硬化を防ぐことが健康への近道なのです。
メタボを防ぐ食生活
メタボリックシンドロームを予防するには、
適度な運動習慣と健康的な食事が必要不可欠です。
でも、いつも健康的な食事を気にするあまり、
好きなものが食べられないのは
ストレスが溜まってしまいますよね。
ストレスも健康に良くありませんので、
時々は好きなものを食べつつ、
メタボ予防できる食生活を心がけましょう。
メタボ予防につながる食べ方のポイントをご紹介します。
1つ目は、よく噛んで食べることです。
しっかり噛んで、ゆっくり食べることで、
満腹中枢が刺激され、少量でも満足感が得られます。
2つ目が野菜や海藻類から食べることです。
野菜や海藻類は、低カロリーでヘルシーな食材です。
また、これらの食材は歯ごたえがあるものが多く、
噛む回数が増えるので、
満腹中枢を刺激してくれます。
また、最初に野菜や海藻類を食べておくことで、
その後に糖質や脂質を摂っても、
血糖値の急激な上昇を抑えてくれる効果もあります。
3つ目が、食事や間食時の飲み物は、
ノンカロリーのお茶やコーヒー、
ミネラルウォータにすることです。
ジュースやアルコール類は、意外にカロリーが高く、
肥満の原因になるものですので、
ノンカロリーの飲み物をたっぷり飲むようにしましょう。
4つ目が食事をしながら会話を楽しむことです。
会話をしながらゆっくり食べれば、
少量でも満腹感が得られます。
これらのポイントを意識して、食事を楽しみながら、
メタボ予防を心がけるようにしましょう。