寝たきりになるリスクが高いロコモ。ロコモは高齢者だけの問題ではありません。
今話題のロコモって何?
最近、「ロコモ」という言葉をよく耳にしませんか?
ロコモとは、ロコモティブシンドロームの略です。
ロコモは、筋肉や骨、関節などの運動に関する身体の部分に
何らかの障害が起こって、歩行や日常生活に
支障を着足している状態のことを指しています。
つまり、運動器の障害のために、
要介護になっていたり要介護になるリスクが
高い状態のことですね。
ロコモがなぜ注目されているかというと、
ロコモになると寝たきりになるからです。
寝たきりになれば、QOLが低下しますし、
健康寿命が短くなります。
健康寿命を短くしたり、要介護になる3大原因は、
「メタボ」と「ロコモ」と「認知症」が挙げられます。
メタボは以前から注目されて、
予防法なども広く認識されるようになってきていますが、
それに比べてロコモはあまり知られていませんでした。
ロコモ予防の重要性を日本整形外科学会などが
中心となって提唱してきたことで、
平均寿命ではなく健康寿命の大切さと共に
最近注目されるようになってきたのです。
ロコモの子供が増えている?
ロコモになると要介護や寝たきりになる可能性が
高いということから、
ロコモは高齢者だけの問題と思われがちですが、
実は最近ロコモの子供が増えているんです。
「かかとをつけたまましゃがむことができない」、
「片足立ちするとふらつく」、
あなたのお子さんは
このような症状に当てはまっていませんか?
もし、当てはまっているならロコモの危険があります。
宮崎県や島根県などで
5000人以上の子供を対象に調査したところ、
約10人に1人の割合で骨や筋肉などの運動器に
何らかの疾患がある可能性かあることがわかりました。
また、バンザイができないなど手や足腰の運動器が
十分に発達していない子供も少なくないこともわかっています。
このように運動器に疾患があったり、
発達していない状態で放置しておくと、
将来的にロコモになるリスクが高くなると
専門家は指摘しています。
子供のロコモ予備軍の原因
なぜ、子供のロコモ予備軍が増えているのでしょう?
現在、子供の運動習慣は「ほとんど運動をしない」と
「過度に運動をしている」の二極化していると言われています。
ゲームが普及したことや空き地など
子供の遊び場が減少したことなどにより、外で遊ぶ機会が減り、
学校の体育の時間以外では運動することがないという子供と、
スポーツクラブや部活などで過度に運動する子供です。
このどちらも運動器に障害を起こすリスクが多く、
特に子供は運動器が成長途中で障害が出やすいため、
注意しなければなりません。
また、肥満の子供やダイエットしている子供が増えていることも
ロコモ予備軍が増えている原因です。
将来のロコモを予防するためにも、
子供の生活習慣を見直し、正しい食生活を送り、
適度な運動をするようにしていきましょう。