寝すぎは健康に悪い?寝すぎが及ぼす影響について知りましょう。
寝すぎると頭が痛くなるのはなぜ?
仕事のない休日に、目覚ましアラームをかけずに、
自然に目が覚めるまで好きなだけ寝ることに
幸せを感じるという人は、少なくないと思います。
でも、ついつい寝すぎてしまって、
起きたときに頭が痛くなったことはありませんか?
何で、寝すぎると頭が痛くなるのでしょう?
眠っている時は、リラックスモードになり、
副交感神経が優位になりますので、血管が拡張しますが、
頭の血管近くには三叉神経という神経が走っています。
血管が広がると、
この三叉神経を刺激して痛みを感じるようになるんです。
また、三叉神経を刺激すると同時に、
神経伝達物質などの放出を介して
血管の周囲に炎症が広がりますので、
このことも頭痛が起こる原因になります。
つまり、寝すぎると体がリラックスしすぎて、
血管が広がるので頭痛が起こるということですね。
さらに、寝ている時は、想像以上に汗をかいています。
睡眠時はコップ1杯の汗をかくとも言われていますよね。
寝すぎていれば、汗の量はさらに増えます。
汗の量が多くなれば、体は脱水状態になります。
この脱水状態も、頭痛に拍車をかけているんです。
寝すぎることでの健康への悪影響は?
寝すぎると頭痛を起こすだけではありません。
いろいろな研究で、寝すぎは健康へ
様々な悪影響を及ぼすことがわかっています。
まず、寝すぎは脳に影響を与えます。
ロンドン大学の研究によると、
毎日8時間以上寝ている人の7~8%は、
認知テストで成績の低下がみられたそうです。
また、寝すぎは大脳を実年齢より7歳以上も
老化させるという研究もあります。
脳が老化すると、
アルツハイマー発症のリスクも上がります。
さらにコロンビア大学とマドリード大学病院の共同研究では、
6~8時間睡眠の人に比べて9時間睡眠の人は
脳の衰えが著しいこともわかっています。
次に、体への影響です。
寝すぎは寝不足と同様に糖尿病や肥満、
心筋梗塞、脳卒中のリスクが上がるんです。
また、アメリカで100万人を対象に行われた調査では、
7.5~8.5時間以上の睡眠時間を取っている人は、
6.5~7.5時間睡眠の人よりも
死亡率が20%もアップすることが判明しています。
睡眠時間が寿命に関係しているんですね。
結局何時間睡眠がベストなのか?
日本では、以前から8時間睡眠が
最も理想的と言われてきましたが、
科学的に見ると、結局何時間睡眠が健康に良いのでしょう?
上記のような研究結果から、
多くの研究者の間では7時間睡眠がベストと言われています。
ただ、睡眠に関してはまだまだ解明されていない部分も多く、
7時間睡眠が良いという説に反対意見を唱えている人もいます。
また、睡眠は個人差も大きく、
極端に言えば3時間睡眠でも全然問題ない人もいますし、
1日8時間寝ないと日中頭が働かないという人もいますよね。
7時間を目安として、30分ずつ増減していき、
日中の調子の良さなどを考慮して、
自分の最適な睡眠時間を見つけてみてはいかがでしょうか?