心臓がドキドキとする動悸。危険な動悸とそうでない動悸の違いは?
運動して動悸がするのはなぜ?
ジョギングをしたり長い階段を上ると、
心臓がドキドキして脈が速くなりますよね。
「あれ、これは動悸かも?不整脈かな?」と
心配になることはありませんか?
運動をして脈が早くなることは、病気ではありません。
ごく普通のことです。運動をすれば、
筋肉を動かすことになります。
筋肉を動かすためには、酸素が必要なのです。
筋肉の細胞に酸素を送り届けるためには、
血液をどんどん循環させなければいけません。
そのために、心臓はいつもよりも速く収縮と拡張を繰り返して、
全身に大量の血液を送り出しているのです。
1回だけ脈が飛ぶのはそれほど心配なし
突然ドキっと動悸がして、
脈が1回だけ飛んだ経験がある人もいると思います。
通常は、心臓は一定のリズムで脈を打っていますが、
1回脈が飛んだことを感じたら、
「何か重大な不整脈かも」と不安になりますよね。
脈が1回飛んだだけで、
また同じように一定のリズムで脈を打っているのであれば、
期外収縮という不整脈の可能性が高いです。
期外収縮は、健康な人にも現れる不整脈で、
1日のうちで自分の年齢の回数程度は
期外収縮が起こってもおかしくないと言われていますので、
それほど心配は要りません。
期外収縮の原因はアルコールの飲みすぎや脱水、
睡眠不足、疲労、ストレスが多いとされています。
危険なのはバラバラな不整脈
1回だけドキっとする動悸は、
期外収縮なのでそれほど心配はありません。
では、どういう動悸は危険なのでしょう?
危険な動悸は、脈のリズムが不整な動悸です。
脈と脈の間隔が一定ではなく、
長くなったり、短くなったりバラバラの場合は、
心房細動の可能性があります。
心房細動は、心臓が震えながら収縮しているため、
しっかり収縮することができず、心臓の中に血液が残ってしまい
血栓ができやすくなります。
その血栓が脳に飛べば、脳梗塞になります。
脳梗塞の原因の25~30%程度を占めています。
心房細動の場合は、
内服薬でリズムや脈拍数をコントロールする必要がありますので、
リズムがバラバラな動悸を感じたら、
医療機関を受診してください。
動悸は心臓以外が原因のことも
動悸がするのは、心臓が原因のときだけではありません。
心臓以外が原因のこともあるんです。
鉄欠乏性貧血や甲状腺機能亢進症、低血糖、
慢性白血病などでも動悸が起こります。
また、パニック障害や過換気症候群などの
精神科系の病気でも動悸は起こるんです。
心臓以外が原因の動悸でも、「たかが動悸」と思わずに、
治療をする必要があります。
運動をした時の動悸や1回だけのドキっとして
脈が飛ぶ期外収縮以外に動悸を感じたら、
早めに医療機関を受診しましょう。