今すぐ改善に取り組もう!全身の健康をも損なう「外反母趾」。足にあった靴を探す事も大切
細いパンプスだけが原因じゃない
外反母趾は女性に多く見られるせいか、
ハイヒールや爪先の細いパンプスを履くことで、
靴の形に脚が変形するものと思っている人も
いるようです。
もちろん、その側面もあるのですが、
他にもっと重大な原因が絡んでいるのです。
外反母趾とは、足の親指(=母趾)が、小指方向、
つまり身体の外側に向かって曲がる(=外反)症状を言います。
(※片足だけで見ると、
「親指は内側に曲がっているんじゃないの?」と
思われるかもしれませんが、
内・外は身体全体で考えてください。)
親指の付け根から先が外反するばかりでなく、
付け根から足首方向につながっている中足骨が
内反して、大きな角度で屈折する場合もあります。
外反母趾が全身に及ぼす悪影響
曲がった関節の内側には、
バニオンと呼ばれる腫れが生じることがあります。
関節周囲の滑液包という部分に炎症を起こしていて、
非常に強い痛みを伴います。
痛みや変形により、バランスの悪い不自然な歩き方になり、
それは足腰の関節に余分な負担をかけて
全身に歪みを生じさせ、肩こり、腰痛、膝痛など、
あらゆる場所に変調をきたしやすくなります。
バランスを首でとろうとするクセがついて、
頚椎に変形を起こすこともあるのです。
痛み、人前で裸足になれないような足の変形、
それに身体の歪みからくる自律神経の乱れなどは、
強いストレスを呼びます。
偏頭痛やめまい、顎関節症に悩まされる人も。
偏平足の人は外反母趾になりやすい
人間の足の裏には、
土ふまずという自然のアーチができていて、
足を床に下ろした時に隙間ができるようになっています。
その隙間がなく、足の裏が平らで
ぺったりと床についてしまうのが偏平足です。
原因は、体重増加や運動不足、
加齢などによって足裏の力が弱まることや、
歩き方、そして遺伝的なものなど様々です。
あなたの足裏が正常な状態なら、
座った状態で片手でかかとを、
もう一方の手で親指付け根の大きな骨の部分を持って、
無理やり足裏を平らにしてみてください。
親指が人差し指の方にぐっと入ってしまいませんか?
このように、偏平足になると、
親指が外側に曲がってしまうのです。
まずは足にあった靴を探そう
外反母趾は他にも、合わない靴を履いて、
脱げないように靴の中で指を上げている状態が続くと
かかりやすいと言います。
素材が柔らかく親指・小指周辺に少し余裕があり、
靴の中で指が動かせる靴が良いのですが、
余裕がありすぎて靴の中で足が泳いでしまったり、
かかとが脱げてしまったりするのはNGです。
女性に外反母趾が多いのは、パンプスのせいばかりではなく、
男性に比べて筋肉が発達しておらず、
関節も柔らかい傾向があるせいです。
とはいえ、外反母趾になったら、やはりヒールの高い靴や、
爪先が細く三角になっているような靴は避けましょう。