鉄分は肝臓に悪い?肝臓に良い食べ物、悪い食べ物を知りましょう。
肝臓に負担をかけるアルコール量は?
お酒の飲み過ぎは肝臓に負担をかけるというのは常識ですよね。
毎日お酒を飲む人は、
「休肝日を作ろう」と言われるくらいですから。
では、どのくらいお酒を飲むと肝臓に負担をかけるのでしょう?
世界がん研究基金とアメリカがん研究協会の共同調査によると、
1日3ドリンク以上のアルコールを飲むと、
肝臓がんになるリスクが生じることがわかりました。
1ドリンクとはワイングラス1杯、
ビールなら小瓶1本に相当し、
アルコール量は14グラムになります。
1日3ドリンク以上のアルコール、
つまり42グラム以上のアルコールを摂取すると
アルコールが原因で肝臓がんになるリスクが発生し、
10グラム増えるごとに4%リスクがアップするとのことです。
つまり、1日2ドリンクまでなら
肝臓がんのリスクは気にする必要はありませんが、
それ以上になると飲めば飲むほど
肝臓がんになるリスクが高まるというわけです。
肝臓を守るための食べ物
アルコールを飲むと肝臓に負担をかけて、
肝臓がんになるリスクが増えますが、
逆に肝臓を守るための食べ物、
肝臓を労わる食べ物には何があるか知っていますか?
肝臓を守る食べ物として有名なのは、
しじみ、大豆、ウコンだと思います。
それぞれの働きを見てみましょう。
まずはしじみです。
お酒を飲んだ後は、
しじみの味噌汁が良いなんて言いますよね。
しじみにはアミノ酸の一種である
タウリンという栄養素が豊富に含まれています。
タウリンは胆汁の流れを良くし、
肝細胞の酸化を防いでくれます。
また、肝機能を正常に保つ働きのある
メチオニンや肝臓の修復に役立つ良質のタンパク質も
しじみに含まれています。
次に大豆です。
大豆には良質な植物性タンパク質や必須アミノ酸が豊富ですので
肝臓の修復や再生に欠かせません。
そして、ウコンにはクルクミンという成分が含まれています。
クルクミンは、胆汁の分泌を促して、
肝機能を活発にする作用があります。
お酒を飲んだ後はもちろんですが、
お酒を飲む習慣のある人は
日常的にこれらの食材を積極的に摂って
肝臓を守るようにしましょう。
鉄分は肝臓に悪い?
肝臓を守る食べ物の代表格であるしじみですが、
既に肝臓病を発症し、肝機能が低下している人は
しじみを積極的に食べるのは控えたほうが良いでしょう。
なぜなら、しじみには鉄分が豊富に含まれているからです。
肝臓は鉄分を貯蔵する働きがありますが、
肝機能が低下していると貯蔵機能が落ち、
過剰な鉄が活性酸素を発生させて、周囲の肝細胞を酸化させ、
肝機能をさらに低下させてしまうんです。
従来、鉄分は肝臓に良いとされていましたので、
レバーやほうれん草など鉄分の多い食品は
肝臓に良い言われていましたが、
近年の研究では肝機能が低下している人にとって、
鉄分は肝臓に悪いということがわかっていますので、
肝機能が低下している人は鉄分の過剰摂取には気をつけましょう。
肝臓は沈黙の臓器と呼ばれていて、
肝機能が低下してもなかなか自覚症状が現れませんので、
日ごろから肝臓を守り、肝臓を労わるようにしましょう。