心臓病の原因は生活習慣病だけじゃない!心臓病の危険因子について知りましょう。
身長が低いと心臓病になりやすい?
心臓病になるリスクを高めるのは、
高血圧や脂質異常症、肥満、動脈硬化などの生活習慣病です。
生活習慣病になれば、
血管や心臓に負担をかけることになりますので
心臓病になりやすいんです。
でも、心臓病のリスクを高める要因は、
生活習慣病だけではありません。
生活習慣病以外に心臓病のリスクを高める要因をご紹介します。
まず1つ目は身長です。
身長と心臓病に関係があるなんて意外ですよね。
イギリスのレスター大学の研究チームは、
冠状動脈性心臓病(心筋梗塞や狭心症)の患者と
そうでない人約20万人を対象に遺伝子変異を調査しました。
その結果、身長が2.5インチ(6.35センチ)低くなればなるほど、
冠状動脈性心臓病を発症するリスクが
約13.5%も高くなることがわかったんです。
つまり、身長が低ければ低いほど、
心筋梗塞や狭心症になるリスクが高まるということになります。
ストレスも心臓病の危険因子
精神的なストレスも心臓病を発症させる要因の1つです。
精神的なストレスを感じると、
身体はそのストレスに対抗しようとして、交感神経を優位にさせます。
交感神経は攻撃的になり興奮させる神経で、
副交感神経はリラックスさせる神経です。
交感神経が優位になると、
アドレナリンとノルアドレナリンが
副腎から大量に分泌されるようになり、
心臓は鞭を打たれたかのように動きが活発になり、
心拍数が増加します。
また、ノルアドレナリンは、
血管を収縮させて血圧を上げる作用がありますので、
交感神経が優位になると血圧が上昇します。
つまり、精神的なストレスを感じると、
血管や心臓に負担がかかってしまうんです。
血管や心臓に負担がかかれば、
それだけ心臓病になるリスクが高まります。
2004年に心筋梗塞と精神的なストレスの関連を
世界52ヶ国を対象に行った調査によると、
ストレスを感じている人や抑うつ症状のある人は、
そうでない人に比べて、
1.55倍も心筋梗塞になるリスクが高いという結果も出ています。
心臓を守るためには、
ストレスを溜め込まずにこまめに発散すること、
ストレスフリーな生活を送ることが大切なんですね。
心臓のためには禁煙を
タバコも心臓病のリスクを高めます。
タバコを吸うと、
動脈硬化などの生活習慣病を招くという理由もありますが、
それ以外の理由でもタバコは心臓に負担をかけるんです。
タバコを吸うと、交感神経が優位になります。
交感神経が優位になると、
心臓や血管に負担をかけることは、先ほどお話しましたよね。
さらに、タバコは一酸化炭素を発生させて、
体内の一酸化炭素を増加させます。
一酸化炭素は本来なら酸素を運ぶ役割の
ヘモグロビンと結びつきやすい性質を持っていますので、
血液中の酸素が不足してしまうんです。
そうなると、
心臓は不足している酸素を少しでも多く全身に届けるために、
活発に動かなければいけません。
また、血液中の酸素が不足すれば、
心臓の筋肉も酸素不足になってしまうんです。
つまり、タバコを一本吸うごとに、
どんどん心臓に負担をかけているということになります。
心臓を守るためには禁煙しましょう。
身長が低いと心臓病のリスクが上がりますが、
これは遺伝子的な問題ですので、
自分ではどうすることもできません。
でも、ストレスやタバコに関しては、
自分の努力とちょっとした工夫で何とかすることができますよね。
24時間365日休まずに動き続けてくれている心臓を守るために、
生活習慣を見直してみましょう。