赤ワインは健康に良いの?良くないの?どちらが正しいのかを考えてみましょう。
赤ワインは健康に良くない?
赤ワインはフランスでよく飲まれているお酒ですよね。
フランス人はバターや生クリーム、
肉類などをたくさん食べる高脂質食を食べているのに、
心筋梗塞の罹患率が低いのは、
赤ワインのおかげだと言われています。
また、アメリカのジョンズホプキンス大学医学部の研究チームは
1998年~2009年までの11年間で、
65歳以上の被験者783人を対象に、
赤ワインに含まれるポリフェノールの一種である
レスベラトロールの摂取量別に心臓疾患やがんの発症率、
寿命の差異について調べました。
その結果、レスベラトロールの摂取量と疾患発生率、
寿命には関連性がないことがわかったんです。
また、フランス人は確かに欧米諸国と比べて
心筋梗塞の発症率は低いですが、
寿命が長いというわけではありませんので、
赤ワインの健康効果は疑問視されているのが現状です。
赤ワインは糖尿病を改善?
赤ワインはそれほど健康に良いわけではない
という研究結果がありますが、
その一方で赤ワインの健康効果を示す研究結果も
続々と報告されています。
イスラエルのベングリオン大学公衆衛生学部の研究チームは、
ヨーロッパの肥満学会で
赤ワインは糖尿病を改善する効果があると発表しました。
2年間に渡り、毎日夕食時に赤ワインを1杯飲んでいた人は、
水を飲んでいた人に比べて血糖値やHbA1cが改善したそうです。
また、善玉コレステロールが増加し、
総コレステロールと善玉コレステロールの比率、
中性脂肪と善玉コレステロールの比率も改善したとのことでした。
一般的に考えると、
赤ワインはカロリーがあって、水はカロリーがありませんので、
水を飲んでいるほうが血糖値やコレステロール値は改善しそうですが
この調査で水よりも赤ワインのほうが
健康効果が高いことがわかったんです。
ちなみに、この実験ではお酒に強い人よりも
お酒に弱い人のほうが健康効果が高いことがわかっています。
結局赤ワインは健康に良いのか?
赤ワインは健康に良いわけではないという研究結果もあり、
健康に良いという研究結果もあるのですが、
結局のところ赤ワインは健康に良いのか、
良くないのかどっちなんでしょう?
アルコールは適量であれば、血行促進効果がありますので、
健康に良いことがわかっています。
そして、赤ワインにはポリフェノールが含まれています。
アメリカのジョンズホプキンス大学の研究では
レスベラトロールというポリフェノールは
健康状態に大きな関係はないと結論付けられていますが、
赤ワインに含まれるポリフェノールは
レスベラトロールだけではありません。
アントシアニンやタンニンも含まれています。
そして、ポリフェノールが高い高酸化作用を持ち、
生活習慣病を予防する効果があるのは周知の事実ですよね。
このことから、赤ワインは適量であれば、
健康効果はあると推測することができます。
もちろん、劇的な健康改善効果は期待できませんし、
飲みすぎれば健康に悪影響を及ぼします。
赤ワインは1日1杯程度にして、
赤ワインだけで健康になろうとしたり、
ポリフェノールを摂取しようとするのではなく、
健康増進のための1つの手段として、
ほかの健康法と合わせながら、活用するようにしましょう。