なぜ天気が悪くなると頭痛が起きるの？女性に多い、低気圧性偏頭痛とは

本当に天気のせい？それとも気のせい？

頭が痛くなってくることで、お天気が崩れるのがわかる、
と言う人がいます。

ウェザーニュースが実施したアンケートによれば、
約６割もの人が気圧低下に伴う体調の変化を感じているとか。

関節や古傷がしくしくと痛むというのは、
なんとなく理由が想像できますが、
なぜ外傷もないのに悪天候で頭痛が起きるのでしょうか。

偏頭痛というもの自体が、まだ完全に解明されているわけでは
ありませんが、現在わかっている原因のうち
最も顕著に見られるのが、三叉（さんさ）神経がなんらかの刺激を
受けることで痛みが発生するというものです。

気圧の低下が頭痛を招く

上空に低気圧が通過する時、
下界にも急激な気圧の低下が訪れ、人間の血管は膨張します。

高度の高い場所でペットボトルや缶飲料が
ぱんぱんに膨張するのと、理屈は同じです。

その際、三叉神経に近辺の血管が触れて刺激し、
頭痛を起こすのだと考えられます。

また、低気圧の時は、空気中の酸素濃度が低下します。

すると、人間が通常起きて活動している時に働くはずの
交感神経が抑制され、反対に副交感神経の働きが
優位になります。

そして、自律神経のバランスが崩れ、
頭痛をはじめ倦怠感や食欲不振など、
さまざまな体調不良を引き起こすのです。

このタイプの頭痛を起こす人は、普段から頻繁に頭痛に
悩まされていることが多いとされます。

また、女性の割合は男性の倍以上。

女性は、ホルモンバランスが崩れることで身体に変調を
きたしやすいということと、関連があるのかもしれません。

根本的な解決策はないのが現状

根本的な原因である低気圧を避けることはできないので、
治療としては、鎮痛剤を使用するなどの対症療法が
中心となってしまいます。

また、一般的に頭痛がある時には、入浴するなどして
身体を温め血行を良くすることが有効とされますが、
この偏頭痛の場合には、逆効果になることがあります。

冷たいタオルなどで首筋を冷やす方が効果的。

深呼吸も、血中の酸素濃度を上げるので、
偏頭痛には有効です。

ゆっくりとリラックスする気持ちで
大きく深呼吸をしてみましょう。

最近では、ｉＰｈｏｎｅのアプリで、気圧の変化を
予報してくれる頭痛ダイアリーがリリースされています。

頭痛の起こり方やタイミングを記録して、
傾向を把握することができますし、低気圧が近づいている時には
早めに薬を飲んで横になってしまうのもいいかもしれません。