胃腸の感染症が増える季節。調理や食品の保存には最新の注意を!!
今年もO157などの感染症が流行の兆し
毎年のことですが、今年も7月に入ってから
O(オー)157をはじめとする
腸管出血性大腸菌感染症の患者数がぐんと増えてきました。
7月第1週の時点で、
既に5週間連続で患者数が増加しており、
はやくも流行の兆しが見えます。
腸管出血性大腸菌感染症は、子供やお年寄り、
体力の低下している人などが感染すると、
重症化して命を落とすこともある恐ろしい病原菌です。
埼玉県では保育園の園児に集団感染も起きていて、
感染した園児のうち1名は溶血性尿毒症症候群と言う
重篤な合併症を発症して入院しました。
予防や感染防止を徹底し、
感染の拡大をくい止めなければなりません。
毒性が強く死亡例の多い食中毒
日本で最初に患者からO157が検出されたのが1985年、
集団感染が多発してマスコミを通じ
国内に周知されたのは1996年と、
まだ歴史の浅い病原菌ですが、
これ以降毎年多くの感染者が発生し、死者を出しています。
2011年には、焼肉チェーン店が提供したユッケにより、
客が食中毒症状を発症し5名が死亡するという事件が
世間を騒がせました。
この時の原因菌はO111という、
やはり感染力と毒性の大変強い大腸菌でした。
このように、飲食店や旅館などで提供される料理や、
学校その他施設での給食が原因で集団感染が発生する
ケースがほとんどで、私達ひとりひとりが気をつけていても、
なかなか防げないというのが現状です。
原因となった食品(料理)は、焼肉、ステーキ、
生レバー、サラダなどです。
井戸水の使用にも注意が必要です。
毎日の食卓を自分達の手で守ろう
気温が高くなってくると、
その他の食中毒菌も増えやすい環境ができます。
調理にあたっての予防を徹底して続けましょう。
1.新鮮な食品を吟味して購入し、消費期限を守る。
冷凍・冷蔵食品は、持ち帰りに時間をかけない。
2.持ち帰った食品は、手早く適切な温度で保存する。
生ものに触れる前後は手洗いを励行する。
魚や肉の汁が漏れていたら容器を換え、
他の食品につけないようにする。
3.冷蔵庫には食品を詰め込みすぎない。
おおよそ7割程度に抑える。
4.野菜はよく洗って使用する。
キャベツやレタスのような葉物は、
丸のまま切り始めず、1枚ずつ剥がして洗ってから切る。
5.まな板は、可能ならば
肉用・魚用・野菜用を用意して分けて使う。
1つのまな板で調理する場合は、
食品ごとに分けて切りその都度洗うようにする。
生で食べる野菜→加熱する野菜→肉・魚類の順番で使用する。
6.一度で食べ切れる量を作るよう心がけ、
残った食品の温め直しはなるべく避ける。
温め直す場合は、内部までしっかり加熱する。
7.台所や食卓を清潔に。
三角コーナーや流しのゴミ受けに
ゴミを長時間溜めておかない。
また、手拭きのタオルや台ぶきんは菌が増殖しやすいので、
こまめに洗って交換する。