なぜかイライラしてしまう。お腹が空くと怒りっぽくなるのはどうして?
空腹で怒りっぽくなるのは血糖値の低下
人はお腹が空くと怒りっぽくなると言われていますよね。
普段は別に怒らないようなことでも、空腹時だと怒ってしまう、
些細なことでイライラしてしまうという人も
多いのではないでしょうか?
なぜ人はお腹が空くと怒りっぽくなるのでしょう?
それは、血糖値の低下と関係しています。
食事をすると血糖値が上がりますが、
食べ物が消化されれば血糖値は下がりますよね。
血糖値を上げるための糖分を摂取していないので、
血糖値が下がるのは当然のことです。
そして、血糖値が下がると脳は血糖値を上げるための指令を出します。
食事以外で血糖値を上げるためには、
肝臓や筋肉に貯蔵されているグリコーゲンを分解して
グルコースにする必要がありますが、
グリコーゲンを分解するためのホルモンがアドレナリンなんです。
アドレナリンは攻撃ホルモンと言われていて、
アドレナリンが大量に放出されると、
体は戦闘モードになるんです。
そのため、お腹が空くと
戦闘モードになって怒りっぽくなったり、
イライラしたりするんですね。
空腹で脳を刺激
お腹が空くと怒りっぽくなる理由にはもう1つあります。
それは、空腹の合図が
脳の不快な感情に関わっている部分を刺激するためです。
食べ物が消化されて血糖値が下がると、
「血糖値が下がったから食事をするように」という指令が
脳の視床下部に伝わって、
摂食中枢を刺激して空腹を感じるようになります。
この視床下部の周辺には扁桃核や側坐核があり、
視床下部に指令が伝わると、
その周辺の扁桃核や側坐核が刺激されることがあるんです。
扁桃核や側坐核は快・不快を司る部分になりますので、
そこが刺激されると、ちょっとしたことで不快な気分になり、
怒りっぽくなったりイライラしやすくなるんです。
空腹で怒りっぽくなるのを防ぐには?
空腹で怒りっぽくなるのを防ぐにはどうしたら良いでしょうか?
極論を言えば、空腹にならないのが一番の予防法ですが、
常に満腹という状態は、胃腸に負担をかけますし、
肥満につながりますので、健康に良くありません。
まずは、お腹が空くと怒りっぽくなることを自覚しましょう。
そして、イライラしているなと感じたら、
チョコレートや飴などを少し食べるようにしましょう。
血糖値が上がれば、アドレナリンは放出されませんので、
イライラ感は解消されます。
もし、自分はお腹が空くと怒りっぽくなると感じている人は、
チョコレートや飴などすぐに血糖値を上げられるものを
持っておくと良いでしょう。
また、大切な会議や商談があるなど絶対に怒ったり
イライラしたりしてはいけない機会がある場合は、
あらかじめ血糖値を上げておくと良いですね。
ちょっとしたことで怒ったりイライラすると、
損をすることばかりですので、
血糖値を意識して上手にコントロールするようにしましょう。