生活習慣病予防で健康な老後を。平均寿命ではなく健康寿命に注目しましょう
平均寿命と健康寿命
世界有数の長寿国である日本は、平均寿命が長いことで知られています。
2010年の日本人の平均寿命は男性が79.55歳、女性が86.30歳です。
アフリカなどには、平均寿命が40代の国もありますので、いかに日本が
長寿大国であるかがわかると思います。
ただ、最近は平均寿命よりも健康寿命に注目が集まっています。
健康寿命とは、介護の必要がなく自立した生活を送ることができる
生存期間のことです。
大げさに言うと、人工呼吸器をつけて、点滴から栄養を摂取し、
寝たきりの生活を送っていても、生きてさえいれば、平均寿命を
延ばすことができますが、健康寿命は延ばすことができません。
日本人の健康寿命は、
2010年で男性が70.42歳、女性が73.62歳とのデータがあります。
健康寿命が注目される理由
2010年に厚生労働省は、「健康日本21」の第二次計画の中に、健康寿命の
増進を目標に取り入れています。
健康寿命が注目されている理由には、本人のQOL(生活の質)が上がり、
幸せな生活を送ることができることもありますが、高齢者の増加に伴う
医療費の増大を抑える狙いがあります。
平均寿命の伸びに比べて、健康寿命は伸びが良くないという特徴があります。
医療の発達により平均寿命は伸びているものの、
病気を予防し健康に過ごせる期間はそれほど伸びていないのです。
健康寿命を伸ばすためには、どうしたら良いのでしょう?
健康寿命には地域差がある?
日本人の健康寿命は、上記のように男性が70.42歳、女性が73.62歳ですが、
都道府県によって差があることを知っていますか?
男性は愛知県が1位、女性は静岡県が1位というデータがあります。
静岡県は男性でも2位なので、男女共に健康寿命が高いんです。
静岡県の健康寿命が高い理由には、温暖な気候であること、
海産物や農産物が豊富で、様々な食品を使った食事を日常的に食べること、
お茶の産地なので、緑茶を飲む習慣があること、他の地域に比べて元気に
働く高齢者の割合が多いことなど考えられます。
健康寿命を延ばすには?
静岡県が健康寿命が高い理由を参考に、健康寿命を延ばす方法を考えてみましょう。
健康寿命の延びを妨げる原因には、生活習慣病が挙げられます。
生活習慣病には、高血圧や糖尿病などがあり、生活習慣病から
脳卒中や心疾患などが引き起こされます。
生活習慣病を予防するためには、健康的な生活習慣を送ることが一番効果的です。
健康的な生活習慣を送るには、静岡県が健康寿命が高い理由を見習いましょう。
「様々な食品を使った食事」とは、栄養のバランスが取れた食事のこと、
「元気に働く高齢者」は、高齢者でも適度に体を動かす習慣があるということ、
「お茶をよく飲む」とは緑茶は健康によく、カテキンには老化防止の
抗酸化作用やコレステロールを下げる効果が期待できるということです。
つまり、バランスの良い食事を取って、適度な運動をし、健康に良い食品を
積極的に取ることが生活習慣病予防に効果があるということです。
自分自身の幸せな老後を送るために、生活習慣病を予防し、
健康寿命を延ばすようにしましょう。