糖質と糖類って何が違う?体に良い糖質、体に悪い糖質を知りましょう。
糖質と糖類の違いは
最近、「糖質制限ダイエット」とか
「糖類ゼロ」などの言葉をよく耳にしませんか?
でも、「糖質」と「糖類」って何が違うのでしょう?
脂質やたんぱく質に並ぶ三大栄養素のひとつである
炭水化物というカテゴリー内には、
「糖質」と「食物繊維」が含まれています。
つまり、「糖質=炭水化物-食物繊維」ということですね。
そして、糖質には
単糖類、二糖類、多糖類、糖アルコールなどがあります。
単糖類にはブドウ糖や果糖、二糖類にはショ糖(砂糖)、
多糖類にはオリゴ糖やでんぷん、
糖アルコールにはキシリトールなどがありますが、
「糖類」に分類されるのは単糖類と二糖類です。
「糖質制限」だと、砂糖などの甘みのほかに
でんぷん質など食物繊維以外の炭水化物を制限することになり
「糖質ゼロ」だとブドウ糖や砂糖などが
入っていないということになります。
肥満と老化の敵は果糖?
糖類のひとつである果糖は、
その名前のとおり果物に多く含まれている糖類です。
果糖は、ブドウ糖と違い、肝臓で代謝されますので、
血糖値が上昇しにくいという特徴があります。
そのため、甘いものがほしくなったら、
果糖を使っているものを食べれば、
血糖値の上昇は抑えられ、
肥満も防げると言われていました。
でも、最近になって、果糖の取り過ぎは
逆に肥満を招く可能性があることがわかったのです。
国立健康・栄養研究所は、
果糖の取り過ぎは中性脂肪の蓄積を招き、
コレステロールの合成を促進すると発表しています。
体内に中性脂肪が蓄積すれば、
脂肪肝や肥満の原因になります。
また帝京大学医学部の山内教授によると、
果糖はブドウ糖の100倍も
たんぱく質も結合しやすい性質を持っていて、
糖類とたんぱく質が結合すると老化物質である
AGEs(終末糖化産物)を作る原因になりますので、
果糖を取ると老化が早まるということになります。
果糖は血糖値が上がらないというメリットはありますが、
肥満と老化を促進するものなんです。
オリゴ糖って健康に良いの?
「糖類」には含まれませんが、
甘味料のひとつにオリゴ糖があります。
オリゴ糖とは、
単糖類が2~10個ほどつながったもののことです。
オリゴ糖は、健康に良いというイメージがありませんか?
甘いのに健康に良いというのは、本当なのでしょうか?
オリゴ糖には、腸内環境を整える働きがあります。
オリゴ糖は善玉菌の栄養分となります。
オリゴ糖と摂取すれば、その分善玉菌が増えますので、
便秘の解消に効果があります。
また、オリゴ糖自体が
腸内のコレステロールを吸収して排泄する作用もあります。
このほかオリゴ糖には、肝機能の向上や虫歯の予防、
血糖値の正常化効果もあることが確認されています。
甘味料として使うなら、
ブドウ糖や果糖、砂糖(ショ糖)より
オリゴ糖を使うようにしたほうが良さそうですね。