えっ、肺にきのこが生えるって本当?!信じられない病気の原因と症状とは?
きのこが体内で成長?信じられない病気
医者にかかっても治らない咳や痰・のどの違和感など、
喘息のような症状。
これが、「肺にきのこが生えた」場合に起こってくる症状です。
まさか人間の体内できのこが?
と思われる方も多いかもしれませんが、
日本でもすでに30例以上の症例が見つかっており、
最近では、女優の栗原アヤ子さんが患ったことでも
認知度が高まってきました。
原因は、スエヒロタケとヒトヨタケ
もちろん、全てのきのこが肺に生えてくるわけではありません。
肺にきのこが生えるという恐ろしい病気を引き起こすのは、
現在、スエヒロタケとヒトヨタケの2種類であることが
わかっています。
スエヒロタケもヒトヨタケも、決して珍しいきのこではなく
日本全土に広く生息しているきのこです。
「きのこが生える」といっても、実際には、
肺にきのこがニョキニョキと生えてくるのではなく、
きのこの胞子が肺に入り込んで
炎症を起こしてしまうのがこの病気の原因です。
きのこに感染するとどうなるの?
では、きのこ(の胞子)が肺に入ると、
どのような症状が起きるのでしょうか?
きのこの胞子が肺にはいると、肺そのものに炎症が起こります。
きのこの菌糸が肺に住みつくため、咳や痰が長引き、
喘息のような症状が出てきます。
海外では、肺への感染から脳炎となり、
死亡した例もあるとのこと。
軽視していい病気では決してありません。
診断は、レントゲンと採血、
喀痰検査を行うことでつけられます。
レントゲンを撮ると、きのこの菌糸が住み着いた部分が
肺炎として白く映し出されます。
同時に採血した血液と痰の成分から、
きのこの菌糸が見つかるかどうかを調べることが出来ます。
現在、日本では千葉大学真菌医学研究センターという施設が
この病気に最も詳しい施設とのことです。
直接診療は行っていないようですが、
まずは主治医に相談の上、
必要があれば主治医から研究センターに連絡を取り、
検査・診断を行ってもらう流れになっているとのことです。
きのこによる感染から身を守るには?
最も大切なことは、体調が悪いときには、
きのこが多く生息するような
ジメジメした湿気・埃の多い場所には近づかないことです。
それ以外にも、肺や気管支をきれいに保つために禁煙をしたり
気管支拡張症や慢性気管支炎、以前に結核にかかった人など、
きのこの胞子に感染しやすい人は、
異常を感じたら放置せずにすぐに医療機関(呼吸器内科)に
かかることが大切です。