お酒の飲みすぎると、肝臓だけでなく脳や食道にも悪影響が出ます!
年末年始の飲みすぎ注意
年末年始は忘年会、お正月、新年会と
いつも以上にお酒を飲む機会が増える時期です。
また、「せっかくの忘年会だから」、
「お正月だから」といつも以上に羽目を外したり、
お酒の量が増えてしまう人も多いと思います。
でも、飲みすぎは百害あって一利なしです。
日本人は、欧米人に比べて、
アルコールの分解能力が低いのですが、
日本人の1日のアルコールの適正量は、
純アルコールで20g程度と言われています。
純アルコール20gとは、ビールなら500ml、
日本酒は1合、焼酎なら100ml程度になります。
これが、日本人の1日のアルコールの適正量ですが、
思ったよりも少ないと思いませんか?
忘年会などでは、ついついこの3~4倍の量を
飲んでしまうことも多いですよね。
もし、この適正量以上に飲酒してしまったら、
翌日以降は数日間飲酒を控えて、
肝臓を休めるようにしましょう。
飲みすぎは、脳にも悪影響が
アルコールを飲みすぎは、
肝臓に負担をかけるだけではありません。
脳にも悪影響を及ぼすので、注意が必要です。
アルコールは、「ほろ酔い」状態の適量であれば、
リラックス効果をもたらしてくれるのですが、
基本的に脳を麻痺させる性質を持っています。
そのため、過剰なアルコール摂取は、
歩けなくなるなど運動失調に陥るだけでなく、
呼吸や心臓の動きを司る脳の中枢部分まで
麻痺させてしまいますので、最悪の場合、
呼吸停止や心拍停止を引き起こすことがあります。
この脳の中枢部分が麻痺した状態が、
急性アルコール中毒です。
大学の新歓コンパなどでの急性アルコール中毒の事件が
ニュースになりますので、
急性アルコール中毒というと20代の若者だけの病気と
思うかもしれませんね。
でも、20代の急性アルコール中毒患者は、
全体の45%しかいません。
つまり、急性アルコール中毒の患者の半分以上が
30代以降の年代であり、アルコールを飲みすぎれば、
誰でも急性アルコール中毒になる可能性がある
ということです。
飲みすぎでの嘔吐はNG!
お酒を飲みすぎてしまったら、吐いてしまえば良いのでは?
と思うかもしれませんね。
また、お酒を飲みすぎると、
いつも吐いてしまうという人も多いでしょう。
なぜ、お酒を飲みすぎると嘔吐してしまうのでしょう?
アルコールを肝臓で分解する過程で
アセトアルデヒドという物質が発生します。
このアセトアルデヒドは、
嘔吐中枢を刺激する性質があるため、
飲みすぎると嘔吐するのです。
お酒を飲んで嘔吐すると、食道を痛める原因になります。
アルコール度数の高いお酒を飲むと、
喉や胸の辺りがカーッと熱くなりますよね。
これは、アルコールが
食道の粘膜を傷つけているからなんです。
ただでさえ、お酒を飲むことで
食道の粘膜を傷つけるのに、これに加えて嘔吐をすると
胃酸が食道の粘膜を溶かしてしまいますので、
さらに食道を痛めることになってしまい、
重症化すると逆流性食道炎になってしまいます。
お酒の飲みすぎは、
肝臓、脳、食道にダメージを与えますので、
適量を心がけるようにしましょう。