風邪を引いた時のあなたの行動は、間違っているかもしれません!
風邪の時の間違った行動=とにかく着込む
風邪を引いた時、あなたはどういう行動をしていますか?
早く風邪を治そう、早く熱を下げようと思ってやった対処は、
もしかしたら間違った行動かもしれません!
風邪を引いて熱がある時、
とにかく着込んで、布団をたくさんかけて、
汗をかいて熱を下げようとする人はいませんか?
これは、半分正解ですが半分間違いです。
熱が出る時は寒気を感じますよね。
そして熱が上がりきると、
今度は暑さを感じるようになります。
熱が出始める時に寒さを感じたら、
しっかり着込んで布団をたくさんかけて、
身体を冷やさないようにする必要があります。
場合によっては、湯たんぽなどを使っても良いでしょう。
でも、熱が上がりきって暑さを感じたら、
今度は薄手の布団にして、
衣服も薄手のものに変えるようにしましょう。
熱が上がりきって熱を下げなくてはいけない時に、
たくさん着込んで布団に包まっていたら、
身体から熱が逃げませんので、体温が下がりにくくなります。
人間は熱が下がる時に汗をかきますが、
無理やり汗をかいても熱が下がるわけではありません。
氷枕で熱は下がる?
熱がある時に、
枕を氷枕に変えて熱を下げようとする人もいます。
氷枕が熱を吸い取ってくれると考えてもことですね。
また、額に保冷剤や濡れタオルを当てることも
ありますよね。
でも、氷枕も額に保冷剤や濡れタオルも、
熱を下げてくれる効果はありません。
一時的に頭部の熱を取ってくれますが、
体温が下がるわけではないのです。
熱を下げたいなら、頭ではなく首や脇の下、
足の付け根など太い動脈が通っているところを
冷やすようにしましょう。
でも、頭に氷枕や保冷剤、
濡れタオルを当ててはいけないというわけではありません。
熱がある時に、
頭に冷たいものを当てると気持ち良いですよね。
本人が不快ではなく、気持ちよいのであれば、
頭を冷やしても問題ありません。
風邪の時の点滴は効果あり?
風邪を引いた時、病院で点滴をすると
早く治ると聞いたことがあるかもしれません。
実は、これは医学的根拠はないことが多いんです。
もし、風邪の原因が細菌だとわかっていれば、
抗生物質を点滴すれば、風邪が早く治ることもあります。
でも、風邪の原因が細菌かウイルスかは、
きちんと検査しないとわかりません。
そして、抗生物質はウイルスには効果がないんです。
抗生物質以外だと、通常は5%ブドウ糖液に
ビタミン剤を混ぜたものを点滴します。
風邪を引いた時の点滴は、
こちらのパターンが多いと思います。
でも、ブドウ糖液にビタミン剤、
これで風邪が治るとは思えません。
ブドウ糖液はカロリーを摂取できますが、
これは食事や飲み物からでも良いんです。
ビタミン剤も同じことですね。
ではなぜ、風邪を引いた時に点滴をするのか、
それは「早く治る気がする」という
プラセボ効果を狙ったものと考えられます。
また、ひどい風邪で食事を取れない場合、
脱水になっていることもあります。
脱水の場合は、点滴をすると脱水が改善しますので、
それで風邪が良くなったと感じることもあるでしょう。
風邪の特効薬はありませんので、
免疫力を高め、栄養をしっかり取り、
きちんと休養することが、
風邪を治す一番の近道と言えるでしょう。