国連が「昆虫食」を推奨!昆虫は栄養価の高い食品なのです。日本ではイナゴやハチノコが有名。
栄養価の高い昆虫を、もっと食用に
国連食糧農業機関(FAO)から、昆虫を食べることを
推奨する報告書が発表されたという、ちょっとびっくりなニュースが
飛び込んできました。
カブトムシやイモムシなどは栄養価が高く、
どこにでも生息し増やすのも容易ということで、
食糧として取り入れるべき、という発表です。
世界中の昆虫のうち、食用とされているのは
1400種とも1900種以上とも言われています。
日本でも、古くから昆虫食は根付いる地域があり、
イナゴやハチノコなどを食する文化があることは
よく知られています。
多くの昆虫は、タンパク質と良質な脂質を有し、
カルシウムや鉄分、亜鉛などの重要な成分も多く含みます。
乾燥イナゴ100gあたり鉄分は8~20mgも含まれていて、
これは牛肉の6mgを大きく上回ります。
しかし、この豊富な栄養素を持つ昆虫は、
ほとんどが飼料用として利用されているのです。
未経験の人には、ぬぐいがたい抵抗感が
東洋医学には「一物全体」という言葉があります。
一つの生命体を丸ごと食することが、最もバランスよく
栄養を摂取できる方法であるという考え方で、
昆虫食はまさにその考えに適しています。
しかし、多くの地域で昆虫が食されている一方で、
昆虫食の文化がまったくない地域の人にとっては、その姿かたちや
衛生面安全面への不安から、どうにも受け入れがたいものとなっています。
バラエティ番組の罰ゲームで昆虫を食べさせられたりしているのも、
そんな考えに拍車をかけているのでしょう。
昆虫を食することで、何らかの病気が人間に伝染することは
ほとんど考えられませんが、その点での抵抗感は大きいと思われます。
食品衛生上の法律を整え、昆虫食に対する安全基準を明確にして
信頼を勝ち得ていけば、昆虫食の市場が拡大していくかもしれません。
入門編に「ハチノコ」はいかがですか?
日本では、長野県をはじめとする各地で、
佃煮などにして食されてきた伝統的な食品です。
食用にされるのは、クロスズメバチの幼虫が代表的ですが、
他にもミツバチやアシナガバチの幼虫を食します。
オレイン酸を主成分とする不飽和脂肪酸が多く含まれ、
アミノ酸、ビタミン、ミネラルの豊富な栄養価の高い食品で、
ハチノコ100%のサプリメントも商品化されているぐらいです。
バターで炒めたり、炊き込みご飯にしたりと、
食べ方のバリエーションも豊富。
自宅で調理するのは少々ハードルが高いでしょうから、
長野や岐阜などに旅行に出かけた際は、
是非ハチノコの郷土料理を召し上がってみてください。